プラスチック樹脂加工では、熱との付き合い方も大切になる
プラスチックや樹脂を切削加工するとき、形や寸法だけではなく、熱について考えることがあります。
機械加工では、工具が材料を削るときに熱が発生します。
金属加工でも熱は重要ですが、樹脂材料は種類によって熱の影響を受けやすいものがあります。
加工中に温度が上がる。
材料がわずかに膨張する。
柔らかくなる。
加工後に冷えると寸法が変わる。
場合によっては、変形につながることもあります。
だから樹脂加工では、ただ速く削ればいいというものではありません。
工具の種類。
回転数。
送り速度。
一度に削る量。
加工する順番。
こうした条件を考えます。
特に薄い部品や細長い部品、大きな面を削る部品などでは、加工の仕方によって形状へ影響が出ることがあります。
一方だけを大きく削れば、材料内部に残っていた力のバランスが変わることもあります。
加工直後には問題がないように見えても、時間がたつとわずかに反る場合もあります。
そのため、必要に応じて少しずつ加工を進めます。
片側だけを一度に仕上げない。
途中で材料の状態を見る。
加工後に寸法を確認する。
必要であれば時間を置いて再確認する。
材料によっては、こうした進め方が有効になることがあります。
研究開発用の試作品では、形を早く確認したいことがあります。
しかし、急いで加工した結果、熱による変形が大きくなれば、正しい評価ができません。
生産設備部品でも、寸法が変われば取り付けや動作に影響します。
だから、加工時間だけを見るのではなく、使用できる状態まで含めて考えます。
樹脂には、それぞれ異なる特徴があります。
硬い材料。
柔らかい材料。
熱に強い材料。
熱による変化が比較的大きい材料。
同じプラスチックという名前でまとめても、加工するときの性質は同じではありません。
材料を知ること。
加工中の変化を見ること。
測定結果を確認すること。
そこから次の条件を考えること。
(株)アリスでは、樹脂加工を単純に金属加工の置き換えとは考えていません。
樹脂には樹脂の考え方があります。
削る技術だけではなく、熱や変形も含めて材料と付き合う。
それも、プラスチック加工の大切な部分です。