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加工しやすい形と、使いやすい形を近づける

2016.02.22

部品には、使うための形があります。

研究者が扱いやすい形。

設備に取り付けやすい形。

作業する人が安全に使える形。

製品として必要な機能を持つ形。

一方で、加工する側から見ると、つくりやすい形というものもあります。

材料を固定しやすい。

工具が入りやすい。

加工する面が少ない。

特殊な治具をつくらなくても加工できる。

必要な精度を安定して出しやすい。

使いやすさと加工しやすさが、最初から完全に一致するとは限りません。

研究開発や試作では、この二つを少しずつ近づけていくことがあります。

たとえば、奥まった場所に細い溝がある。

機能としては必要でも、工具が届きにくい形かもしれません。

深い角に完全な直角が必要になっている。

しかし、切削加工では工具の形状によって角に丸みが残ることがあります。

非常に薄い壁がある。

設計上は成立していても、加工中に変形しやすい場合があります。

こうしたとき、単純に「加工できない」で終わらせるのではなく、何のためにその形が必要なのかを確認します。

その機能を残したまま、少し形を変えられないか。

別の加工方法を使えないか。

部品を分割できないか。

組み立て方を変えられないか。

使う材料を変えれば成立しないか。

目的を確認することで、別の方法が見つかる場合があります。

もちろん、設計には理由があります。

加工しやすいからという理由だけで、本来必要な機能を変えることはできません。

だから、設計する人と加工する人の間で話をすることが大切になります。

研究開発では、このやり取りそのものが次の設計につながります。

加工してみて分かったことを設計へ戻す。

設計変更したものを再び加工する。

使ってみた結果をまた確認する。

一度で答えを決めるのではなく、少しずつより良い形へ近づけていきます。

生産へ進む場合には、加工しやすさもさらに重要になります。

一個だけなら時間をかけて加工できた形でも、数量が増えると負担が大きくなることがあります。

加工時間が長い。

特殊な工具が必要になる。

毎回細かな調整が必要になる。

こうした部分を試作段階で見つけられれば、量産前に改善できる可能性があります。

(株)アリスでは、設計と加工を対立するものとは考えていません。

使いやすいものをつくりたい。

安定して加工できるものにしたい。

どちらも、良いものづくりにつながる考え方です。

加工する側だから見えること。

使う側だから分かること。

それぞれを持ち寄って、より良い形を考える。

それも、研究開発から生産現場までをつなぐものづくりです。

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