研究開発では、途中で変わることも前提にする
研究開発のものづくりでは、最初に決めた形や条件が最後まで変わらないとは限りません。
試作品をつくる。
組み付ける。
実験する。
測定する。
その結果を見て、また考える。
この繰り返しの中で、最初の設計から少しずつ形が変わっていくことがあります。
穴の位置を変える。
厚みを変える。
材質を変える。
部品を追加する。
逆に、必要がないと分かった部分をなくす。
研究開発では、こうした変更そのものが仕事の一部です。
最初からすべてが分かっているなら、試作をする必要はありません。
実際に形にしてみるからこそ、次に確認すべきことが見えてきます。
図面上では問題がないように見えていても、使ってみると少し扱いにくい。
想定していたより強度が足りない。
反対に、必要以上に大きくつくっていたことが分かる。
実験条件を変えたことで、別の材質が必要になる。
そうした変化に合わせて、次の試作を考えていきます。
加工する側も、一回目と二回目で同じことをするとは限りません。
最初の加工で分かったことを次へ反映します。
ここは固定しにくかった。
この順番では加工しづらかった。
この工具の方が仕上がりが安定した。
薄くなった後に加工すると変形しやすかった。
一度経験したことが、次の加工方法を変えていきます。
研究開発では、設計だけが進化していくのではありません。
つくり方も一緒に変わっていきます。
最初は一個だけだった部品が、評価が進むにつれて数個必要になることもあります。
さらに開発が進めば、量産を考える段階へ移ることもあります。
そうなれば、加工方法や治具、材料の取り方まで見直す必要が出てきます。
仕事の段階が変われば、最適な方法も変わります。
(株)アリスでは、最初の図面を絶対的な完成形として見るのではなく、その時点で必要な答えとして向き合います。
もちろん、図面どおりにつくることは大切です。
しかし、その後に変更が出たときには、前の仕事を無駄だったとは考えません。
その一個をつくったから分かったことがあります。
その結果があったから、次の変更があります。
研究開発のものづくりは、途中で変わります。
だからこそ、その都度考える。
前の経験を使って、次の一個をより良くする。
変化しながら答えへ近づいていくことも、研究開発を支えるものづくりです。