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量産へ進む前に、工程そのものを見直す

2016.02.29

試作がうまくいったからといって、そのまま同じ方法で量産できるとは限りません。

一個をつくるときに成立した方法が、十個、百個と数量が増えたときにも最適とは限らないからです。

試作では、技術者がその都度調整しながら加工することがあります。

材料の状態を見ながら固定する。

寸法を測りながら少しずつ仕上げる。

形状に合わせて加工順序を変える。

一個だけなら、その方法でも問題ない場合があります。

しかし、生産へ進むときには、もっと安定した方法が必要になります。

毎回同じ位置に固定できるか。

加工する順番は決まっているか。

工具交換が多すぎないか。

測定に時間がかかりすぎていないか。

作業する人が変わっても同じ結果を出せるか。

こうした点を確認しながら、工程そのものを見直します。

必要であれば、加工治具をつくります。

一個ずつ位置を合わせていたものを、治具に置くだけで位置が決まるようにする。

複数の部品を一度に加工できるようにする。

固定時間を短くする。

加工中の変形を抑える。

治具一つで、生産性と品質の両方が変わることがあります。

加工順序を変えることもあります。

試作では最後に行っていた工程を先にする。

複数回に分けていた加工をまとめる。

反対に、一度に加工していた部分を分けた方が安定することもあります。

材料の取り方も重要です。

一個ずつ別々の材料からつくるより、一枚の材料から効率よく取れる場合があります。

しかし、材料を詰め込みすぎると固定しにくくなったり、加工中の変形につながったりすることもあります。

材料費だけではなく、加工全体を見ながら考えます。

研究開発から生産へ移る仕事では、この工程設計が大切になります。

試作品をつくった経験があるからこそ、

どこが難しかったのか。

どこに時間がかかったのか。

どこで寸法が変わりやすかったのか。

どんな工具が使いやすかったのか。

そうした情報を次の工程へ活かすことができます。

(株)アリスでは、量産を単純に「同じものをたくさんつくること」とは考えていません。

数量が変われば、最適なつくり方も変わります。

試作で得た経験を使って、より安定した工程へ変えていく。

つくるものだけではなく、つくり方も改善していく。

その積み重ねが、生産現場で安定した品質をつくります。

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