良い仕事かどうかは、お客様が決める。
仕事をしていると、
「今回は、良い仕事ができた。」
と感じることがあります。
時間をかけて考えた。
難しい加工をきれいに仕上げた。
狙った寸法に入れることができた。
工夫した方法がうまくいった。
自分たちが納得できる仕事ができたときには、達成感があります。
それは、ものづくりの大きな喜びの一つです。
ただ、(株)アリスでは、自分たちが満足できたからといって、それだけで良い仕事が完成したとは考えていません。
仕事の価値を最終的に感じるのは、お客様だからです。
例えば、非常に高い精度で部品を加工できたとしても、実際の用途ではそこまでの精度が必要なかったとします。
必要以上に時間と費用が掛かってしまえば、お客様にとって最適な仕事だったとは言えません。
反対に、加工そのものはそれほど複雑ではなくても、
「これで評価試験を進められる。」
「設備を止めずに済んだ。」
「考えていた構造を実際に確認できた。」
と、お客様の仕事が前へ進めば、その部品には大きな意味があります。
だから(株)アリスでは、
「何をつくるか。」
だけではなく、
「何のためにつくるのか。」
を大切にしています。
研究開発で使う試作品なら、確認したいことがあります。
機構部品なら、組み付けや動きを確かめる目的があります。
治具なら、作業をしやすくしたり、安定させたりする役割があります。
生産設備の部品なら、設備を確実に動かし続けることが求められます。
同じように見える部品でも、使われる目的が違えば、大切にすることも変わります。
精度を優先するのか。
納期を優先するのか。
コストを抑えるのか。
まず一個だけつくって確認するのか。
その先の数量まで考えて製作方法を選ぶのか。
お客様が必要としているものを理解することで、初めて適した判断ができます。
これは、製造だけの仕事ではありません。
営業事務がお客様のご要望を正しくつなぐこと。
材料や納期を確認すること。
協力会社と情報を共有すること。
検査で必要なところをきちんと確認すること。
完成した製品を良い状態で届けること。
それぞれの仕事がお客様の目的につながっています。
技術を磨くことは、もちろん大切です。
難しいものをつくれるようになることも、大きな力です。
でも、その技術は、お客様の役に立って初めて価値になります。
自分たちが「良くできた」と満足するだけで終わらない。
その仕事によって、お客様の研究や開発、生産が前へ進んだかまで考える。
(株)アリスでは、それを良い仕事の基準の一つとして大切にしています。
技術を見せるためのものづくりではなく、お客様の仕事を前へ進めるためのものづくりをする。
これからも、その視点を忘れず、研究開発から生産現場までの仕事に向き合っていきます。