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加工時間だけでは、ものづくりの時間は測れない

2016.03.19

機械が動いている時間だけを見ると、一つの部品は短時間で加工できることがあります。

数十分。

数時間。

形によっては、それほど長くかからないこともあります。

けれど、ものづくりに必要な時間は、機械加工の時間だけではありません。

図面を確認する。

用途を聞く。

材料を選ぶ。

加工方法を考える。

工具を準備する。

材料を固定する。

加工する。

寸法を測る。

仕上がりを確認する。

必要なら修正する。

こうした一つひとつが、部品を完成させるために必要です。

特に研究開発用の試作品や一品加工では、加工前に考える時間が大きくなることがあります。

過去に同じ部品を何度もつくっているなら、加工方法はすでに決まっているかもしれません。

しかし、初めて見る図面ではそうはいきません。

どこから加工するか。

どう固定するか。

どの工具を使うか。

途中で材料を持ち替えるか。

変形しそうなところはないか。

最後まで加工できる順番になっているか。

機械を動かす前に考えます。

加工治具をつくる必要があれば、その時間もあります。

一個の製品をつくるために、別の部品を先につくらなければならないこともあります。

測定にも時間が必要です。

加工そのものが早く終わっても、必要な寸法を確認しなければ完成とは言えません。

複雑な形状なら、測定方法を考えるところから始まる場合もあります。

こうした時間は、完成した部品を見るだけでは分かりません。

削った跡は見える。

けれど、どう削るか考えた時間は見えません。

寸法は見える。

けれど、その寸法を安定させるために試したことは見えません。

治具を工夫したこと。

工具を選んだこと。

材料の特徴を調べたこと。

多くの仕事は、完成品の中には直接残りません。

それでも、その積み重ねが完成した部品を支えています。

生産では、こうした準備を改善することも大切です。

最初は一時間かかっていた段取りを、治具の工夫で短くする。

測定方法を整理する。

加工工程をまとめる。

準備時間を減らすことができれば、生産全体が変わります。

(株)アリスでは、機械が動いている時間だけをものづくりとは考えていません。

考える。

準備する。

確認する。

改善する。

そのすべてを含めて、一つの仕事です。

加工時間だけでは見えないところにも、ものづくりの技術があります。

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