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「いただきます」は、食べ物への挨拶ではない

2014.01.13

食事の前に、

「いただきます」

と言う。

毎日のことなので、深く考えない人も多いと思います。

でも私は、この言葉はかなり日本らしいと思っています。

いただく。

つまり、自分のものにする前に、

「受け取ります」

と言っている。

何を受け取るのか。

命です。

魚も、肉も、野菜も、米も、もともとは生きていたものです。

それを人が育てる。

捕る。

運ぶ。

料理する。

そして自分の前に届く。

一皿の食事ができるまでに、たくさんの命と手間が重なっている。

だから食べる前に、

「いただきます」

と言う。

私は、これは単なる食事の挨拶ではないと思っています。

命に対して。

作った人に対して。

運んだ人に対して。

自然に対して。

目の前には見えないもの全部に対して、

「受け取ります」

と言っている。

八百万の神様の考え方とも、よく似ています。

山にも意味がある。

水にも意味がある。

道具にも意味がある。

食べ物にも命がある。

だから粗末にしない。

残さない。

無駄にしない。

「もったいない」ともつながる。

私は、日本人の言葉って面白いと思います。

難しい哲学書を読まなくても、

「いただきます」

「ごちそうさま」

「おかげさま」

そんな日常の言葉の中に、考え方が残っている。

自分一人では生きていない。

何かを受け取って生きている。

そのことを毎日、食事のたびに思い出す。

「いただきます」は、命とつながっていることを確認する言葉。

私は、そう思っています。

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