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量産では、ばらつきを小さくする工夫が必要になる

2016.03.03

同じ図面からつくっていても、すべての部品がまったく同じ状態になるとは限りません。

材料には違いがあります。

工具は少しずつ摩耗します。

機械の状態も変わります。

加工する時間帯や温度によって、わずかな差が出ることもあります。

生産現場では、こうしたばらつきをできるだけ小さくすることが大切です。

一個だけを見れば問題がない。

けれど、十個、百個とつくったときに寸法が少しずつ変わってしまう。

それでは安定した生産とは言えません。

だから、加工条件をそろえます。

材料の固定方法を決める。

使用する工具を決める。

加工する順番を決める。

測定する位置を決める。

必要なところを記録する。

同じ仕事を繰り返すためには、毎回違うやり方をしない工夫が必要になります。

加工治具も、そのために使われます。

毎回同じ位置へ材料を置けるようにする。

同じ基準から加工を始める。

固定する力を安定させる。

作業する人の感覚だけに頼らない仕組みをつくります。

ただし、すべてを固定してしまえばいいわけでもありません。

樹脂加工では、材料の状態によって少し調整が必要になることがあります。

同じ種類の樹脂でも、形状や厚み、加工量によって変形の出方が変わることがあります。

だから、決められた条件を守りながら、加工中の状態を見ることも大切です。

量産では、測定結果の変化も重要な情報になります。

最初は中央付近だった寸法が、少しずつ上限へ近づいている。

その変化に気づけば、寸法が外れる前に工具交換や条件調整を考えることができます。

不良が出てから対応するのではなく、その前の小さな変化を見る。

それも品質を安定させる仕事です。

研究開発から量産へ移るときには、試作段階での経験が役立ちます。

どこが変形しやすかったか。

どの工程で寸法が動いたか。

どの固定方法が安定していたか。

その情報を使って、生産用の工程を整えていきます。

(株)アリスでは、量産をただ同じ部品を繰り返し加工する仕事とは考えていません。

同じ品質を、繰り返しつくる。

そのために条件を整え、変化を見つけ、必要なら修正する。

一個一個の積み重ねを安定させることが、生産現場のものづくりです。

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