「消えた港」の近くに、なぜ古社だけが残るのか
2014.06.06
今は完全に内陸に見える神社なのに、昔の地形を調べると水辺だった。
こういう場所があります。
川の流れが変わった。潟が埋まった。干拓された。海岸線が遠くなった。
港は消える。
船も来なくなる。
町の中心も移る。
でも神社だけが残る。
ここが面白いところです。
なぜ神社は残ったのでしょう。
港は生活のための場所です。使われなくなれば消えていきます。
でも祭祀の場所は違います。
そこに神がいると思えば、簡単には動かさない。
祖先を祀っているなら、なおさらです。
だから昔の港の近くに神社だけが残ることがあります。
逆に言えば、古社を手がかりに昔の港や水路を探せる可能性があります。
現在の地図では不自然な場所に大きな古社がある。
周辺の地名を見ると「津」や「船」に関係する名前が残る。
古地形を戻すと、そこまで水が来ていた。
近くには古墳や古代集落がある。
こういうものが重なると、昔そこに人と物が集まる場所があった可能性が高くなります。
神社だけを見れば宗教の話です。
港だけを見れば交通の話です。
でも二つを重ねると、地域社会そのものが見えてきます。
古社は、ときどき消えた港の最後の目印になります。
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