ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第56回】ChatGPTで仕事の進捗を管理する方法|タスク表・優先順位・納期管理・遅れへの対応を実践しよう
こんにちは、ソラ先生です。
前回は、ChatGPTを使って複雑な仕事を小さな工程に分け、確認しながら完成まで進める方法を学びました。
今回は、複数の作業が同時に進んでいる場合の管理方法を考えてみましょう。
「今、どの仕事がどこまで進んでいるの?」
「予定より遅れている仕事はない?」
「今日は何から始めればいいの?」
「急な依頼が入ったら、どうやって予定を変更するの?」
「ChatGPTに進捗を整理してもらえるの?」
仕事では、一つの作業だけを進めているとは限りません。
お客様への対応、資料作成、社内確認、外部への依頼など、いくつもの仕事が並行する場合があります。
そんなときに役立つのが、進捗管理です。
今回は、ChatGPTを使って仕事の状況を整理し、次に何をすればよいか判断する方法を学びましょう。
1.進捗管理とは何でしょうか?
進捗管理とは、計画した仕事が現在どこまで進んでいるのかを確認し、必要に応じて調整することです。
例えば、会社案内パンフレットを作成する仕事を考えてみます。
必要な工程は次のとおりです。
① 掲載内容を決める。
② 会社情報を確認する。
③ 原稿を作成する。
④ 写真を用意する。
⑤ レイアウトを作成する。
⑥ 内容を確認する。
⑦ PDFを完成させる。
これらのうち、何が終わっていて、何が残っているのかを把握します。
ただし、単に「終わった」「終わっていない」を記録するだけではありません。
予定どおりに進んでいるのか、問題は発生していないか、次の作業へ進める状態なのかも確認します。
進捗管理の目的は、表をきれいに作ることではなく、仕事を確実に完成させることです。
2.最初に仕事を一覧にしてみよう
進捗管理を始めるとき、まず必要なのは作業の一覧です。
例えば、次のような表を作ります。
| 作業 | 担当 | 期限 | 状態 |
|---|---|---|---|
| 掲載内容の決定 | 担当A | 5月18日 | 完了 |
| 会社情報の確認 | 担当B | 5月19日 | 進行中 |
| 原稿作成 | 担当A | 5月21日 | 未着手 |
| 写真の準備 | 担当C | 5月22日 | 進行中 |
| レイアウト | 担当D | 5月25日 | 未着手 |
| 最終確認 | 担当A | 5月27日 | 未着手 |
| PDF完成 | 担当D | 5月29日 | 未着手 |
これは説明用の架空の計画です。
この表があれば、各作業の状況を一覧で確認できます。
ChatGPTには、
「会社案内パンフレットの制作作業を進捗管理したいです。作業名、担当者、期限、状態を記録できる表を作成してください」
と依頼できます。
さらに必要なら、優先順位や確認事項などの項目を追加しましょう。
3.「完了」の基準を決めておこう
進捗管理で意外に重要なのが、「完了」という言葉の意味です。
例えば、「原稿作成が完了しました」と報告されたとします。
しかし、詳しく聞いてみると、文章の下書きができただけで、会社情報の確認は終わっていないかもしれません。
これでは、担当者によって完了の意味が異なります。
そこで、完了条件を決めておきます。
例えば、
原稿作成の完了条件
必要な項目の文章がそろい、誤字脱字を確認した状態。
会社情報確認の完了条件
所在地、連絡先、会社概要などを正式な資料と照合した状態。
PDF完成の条件
指定された形式で出力され、すべてのページの表示を確認した状態。
ChatGPTには、
「各作業について、何を確認できれば完了と判断できるか、具体的な完了条件を整理してください」
と質問できます。
ただし、実際の完了条件は仕事の内容によって異なります。
AIが提案した条件を、担当者と確認して決めましょう。
4.作業の状態を分ける方法
進捗を管理するときは、作業の状態を分けると便利です。
例えば、次の5つです。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| 未着手 | まだ作業を始めていない |
| 進行中 | 作業を進めている |
| 確認待ち | 作業は進んだが、承認や確認が必要 |
| 保留 | 問題や条件待ちによって進められない |
| 完了 | 決めた完了条件を満たした |
特に「確認待ち」と「保留」を区別することは重要です。
例えば、原稿を書き終えて責任者の承認を待っている場合は「確認待ち」です。
一方、必要な写真が届かず作業を進められない場合は「保留」です。
ChatGPTには、
「このタスク一覧を、未着手・進行中・確認待ち・保留・完了の5つに分類してください。情報が足りない場合は勝手に完了と判断しないでください」
と依頼しましょう。
5.仕事の優先順位はどう決める?
複数の仕事があると、何から取り組むべきか迷うことがあります。
そんなとき、単純に期限が早いものから進めればよいのでしょうか。
必ずしもそうではありません。
例えば、次のような仕事があります。
仕事A
明日が期限。作業時間は30分。
仕事B
3日後が期限。ほかの担当者が次の工程を始めるために必要。
仕事C
1週間後が期限。重要な資料を確認しないと着手できない。
この場合、期限だけでなく、ほかの仕事への影響も考える必要があります。
優先順位を考える観点として、次のようなものがあります。
- 納期までの時間
- 仕事の重要性
- 遅れた場合の影響
- ほかの作業との関係
- 必要な資料や人員の状況
- 完了までに必要な作業量
ChatGPTには、
「この仕事一覧について、期限、重要性、ほかの作業への影響、必要な作業量を基に、優先順位を考えてください。判断に必要な情報が不足している場合は質問してください」
と依頼できます。
ただし、最終的な優先順位は、実際の仕事の状況を理解した人が判断する必要があります。
6.作業同士の関係を確認しよう
仕事には、ほかの作業が終わらなければ進められないものがあります。
例えば、パンフレットのレイアウト作成です。
文章がまだ決まっていなければ、最終的な配置を確定できないかもしれません。
また、写真が届いていなければ、画像の構成を確定できない可能性があります。
このような関係を「依存関係」と呼びます。
例えば、次のような流れです。
<box border radius="lg" padding={3} gap={2} align="center"> <box background="surface-secondary" radius="md" padding={3} width="100%" align="center"> **掲載内容の決定** </box> <icon name="arrow-down" color="tertiary"/> <grid columns={2} gap={2}> <grid-item> <box background="surface-secondary" radius="md" padding={3} align="center"> **原稿作成** </box> </grid-item> <grid-item> <box background="surface-secondary" radius="md" padding={3} align="center"> **写真の準備** </box> </grid-item> </grid> <icon name="arrow-down" color="tertiary"/> <box background="surface-secondary" radius="md" padding={3} width="100%" align="center"> **レイアウト完成** </box> <icon name="arrow-down" color="tertiary"/> <box background="surface-secondary" radius="md" padding={3} width="100%" align="center"> **確認・PDF出力** </box> </box>
この例では、原稿と写真の準備が完了しなければ、レイアウトを最終確定できないと考えています。
ただし、実際には仮の文章や画像を使って、先にレイアウト案を作成できる場合もあります。
重要なのは、作業同士の関係を明確にすることです。
7.遅れている仕事を見つける方法
進捗表には、期限と状態が記録されています。
そこで、ChatGPTへ次のように質問できます。
「この進捗表を確認し、基準日を過ぎても完了していない作業を抽出してください。確認待ちや保留の作業も区別してください」
例えば、基準日が5月23日だったとします。
このとき、期限が5月19日の会社情報確認がまだ進行中なら、予定より遅れています。
一方、期限が5月25日のレイアウト作成は、まだ期限前です。
ただし、期限前だから問題がないとは限りません。
前の工程が遅れているため、レイアウト作成に必要な時間が不足する可能性があります。
そのため、個別の期限だけでなく、後続の作業への影響も確認しましょう。
8.進捗率を計算してみよう
進捗管理では、「全体の何%が終わったのか」を示す方法があります。
例えば、10個の作業のうち6個が完了した場合です。
計算式は次のとおりです。
完了タスク率=完了した作業数÷全作業数×100
6÷10×100=60%
となります。
しかし、ここで注意が必要です。
10分で終わる作業と、3日かかる作業を同じ1件として数えているからです。
例えば、簡単な作業6件が終わっていても、重要な作業4件が残っている場合があります。
そのため、完了タスク率だけで全体の進捗を判断することはできません。
仕事によっては、作業量や工数、重要度を考慮して進捗を確認する方法もあります。
進捗率は参考になる数字ですが、仕事の完成度そのものを表すとは限りません。
9.実践!進捗率を計算してみよう
今回は、8つの作業がある架空のプロジェクトを考えます。
| 作業 | 状態 |
|---|---|
| 企画の決定 | 完了 |
| 資料収集 | 完了 |
| 構成案 | 完了 |
| 原稿作成 | 進行中 |
| 写真準備 | 完了 |
| レイアウト | 未着手 |
| 最終確認 | 未着手 |
| PDF出力 | 未着手 |
完了しているのは4件です。
全作業数は8件です。
したがって、
4÷8×100=50%
となります。
ChatGPTには、
「この8つのタスクについて、完了タスク率を計算してください。また、タスク数だけで進捗を判断する場合の注意点も説明してください」
と質問してみましょう。
数字だけでなく、残っている作業の内容も確認することが重要です。
10.予定より遅れたときはどうする?
仕事では、計画どおりに進まないことがあります。
例えば、パンフレットに使用する写真の準備が遅れたとします。
その結果、レイアウトの完成にも影響が出るかもしれません。
この場合、すぐにすべての期限を変更すればよいのでしょうか。
まず、遅れの状況を確認しましょう。
① どの作業が遅れているのか。
② なぜ遅れているのか。
③ いつ完了する見込みなのか。
④ ほかの作業へ影響するのか。
⑤ 予定している完成日に影響するのか。
そのうえで、対応方法を検討します。
例えば、写真が届くまでに文章の配置を進められるかもしれません。
あるいは、別の写真を使用する方法を検討できる場合もあります。
ChatGPTには、
「写真の準備が遅れています。後続工程への影響を整理し、作業の順番を変更するなど、考えられる対応方法を提案してください」
と依頼しましょう。
ただし、実際に実行できるかどうかは担当者や必要な条件を確認する必要があります。
11.急な仕事が入ったときの優先順位
予定していなかった仕事が急に入ることがあります。
例えば、重要なお客様から至急の見積もり依頼が届いた場合です。
その仕事へ対応するために、別の作業を後回しにしなければならないかもしれません。
そんなときは、現在の仕事一覧に新しい作業を追加します。
そして、
「新しい見積もり依頼が入りました。現在の仕事と比較し、納期、重要性、担当者の負担、後続作業への影響を整理してください」
とChatGPTへ依頼します。
ここで、AIが勝手に既存の期限を変更してはいけません。
まず、変更候補を整理し、関係者と確認します。
また、緊急の仕事が増えたからといって、すべての作業を同じ担当者へ集中させることが適切とは限りません。
実際の対応可能時間や必要な技術を確認することが大切です。
12.作業が「保留」になった場合
仕事が進まない理由は、担当者の作業が遅いからとは限りません。
例えば、次のような場合です。
① お客様からの回答待ち
仕様や条件が決まらない。
② 外部業者からの資料待ち
必要なデータが届いていない。
③ 社内承認待ち
責任者の確認が必要。
④ 技術的な問題が未解決
原因を調査している。
こうした場合は、単純に「遅延」と記録するだけでは不十分です。
何を待っているのか、誰が次の対応を行うのかを整理しましょう。
ChatGPTには、
「保留になっているタスクについて、停止している理由、再開するために必要な条件、次に確認する相手を整理してください」
と依頼できます。
ただし、実際に相手へ連絡したかどうかは、別途確認する必要があります。
13.ChatGPTで毎日の作業を整理する
進捗表を用意したら、毎日の仕事を整理することもできます。
例えば、朝に次のように質問します。
「現在の進捗表を基に、今日対応する必要がある仕事を整理してください。期限、重要性、ほかの仕事への影響を考慮してください」
さらに、
「今日の作業で、先に確認しておくべき資料や担当者がいれば教えてください」
と質問できます。
ただし、ChatGPTが現在の仕事の状況を自動的に把握できるとは限りません。
最新の進捗表や、前日から変更された内容を伝える必要があります。
古い進捗情報を基に計画を立てると、すでに完了した作業が残っているように表示される場合もあります。
毎日の作業整理では、最新の状態を確認しましょう。
14.週ごとの進捗報告を作る
複数の人が関わる仕事では、進捗報告が必要になることがあります。
例えば、週末に次の内容をまとめます。
今週完了したこと
予定どおりに終了した作業。
現在進めていること
作業中の内容と状況。
遅れていること
遅延している作業と確認できた理由。
問題になっていること
判断や対応が必要な内容。
来週の予定
次に進める作業。
ChatGPTには、
「この進捗表を基に、今週の作業報告を作成してください。完了事項、進行中の作業、遅延、問題点、来週の予定に分けて整理してください。実際に確認できていない成果を追加しないでください」
と依頼できます。
ただし、報告書の内容は、実際の担当者による確認が必要です。
15.進捗管理にExcelを使う方法
進捗管理には、Excelも便利です。
例えば、次の項目を用意します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タスクID | 作業を識別する番号 |
| 作業名 | 何をするか |
| 担当者 | 誰が行うか |
| 開始予定日 | いつ始めるか |
| 期限 | いつまでに終えるか |
| 状態 | 未着手・進行中など |
| 完了日 | 実際に完了した日 |
| 備考 | 問題や確認事項 |
ChatGPTに、
「Excelで進捗管理表を作成したいです。タスクID、作業名、担当者、開始予定日、期限、状態、完了日、備考の項目を持つ表を作成してください」
と依頼できます。
また、期限を過ぎた未完了タスクを色分けする条件付き書式や、完了タスク率を計算する関数を設定する方法もあります。
ただし、Excelの管理表を作成しただけで、実際の進捗が自動的に更新されるわけではありません。
最新の情報を入力する仕組みが必要です。
16.進捗管理を複雑にしすぎない
進捗管理では、細かな情報を記録しようとすると、表が複雑になる場合があります。
例えば、10分で終わる作業まで細かく分類すると、管理表を更新する時間の方が長くなるかもしれません。
そのため、仕事の規模に合わせて管理方法を選びましょう。
小さな仕事
作業名、期限、状態だけでも十分な場合があります。
複数人が関わる仕事
担当者、確認待ち、依存関係などが必要になります。
長期間の仕事
進捗、課題、変更履歴、次の確認日なども重要です。
また、進捗表を作成することと、仕事を進めることを混同しないようにしましょう。
管理表の更新が負担になりすぎる場合は、項目を見直すことも必要です。
17.今日のミニレッスン
今回は、架空のパンフレット制作を題材に、進捗管理の流れを練習しましょう。
ステップ① タスク表を作成する
ChatGPTに次のように入力してください。
「会社パンフレットを作成する仕事について、掲載内容の決定、会社情報の確認、原稿作成、写真準備、レイアウト、最終確認、PDF完成という7つの作業を管理するタスク表を作成してください」
ステップ② 作業の状態を入力する
次の条件を伝えます。
「掲載内容の決定は完了。会社情報の確認と写真準備は進行中。原稿作成、レイアウト、最終確認、PDF完成は未着手です」
ステップ③ 完了タスク率を計算する
「7つの作業のうち1つが完了しています。完了タスク率を計算し、この数字だけで進捗を判断する場合の注意点を説明してください」
と質問します。
正しい計算結果は、
1÷7×100=約14.3%
です。
ステップ④ 依存関係を整理する
「これらの作業について、どの工程が終わらなければ次へ進めないか整理してください」
と依頼します。
ステップ⑤ 遅れへの対応を考える
次の状況を伝えます。
「写真準備の完了が予定より3日遅れる見込みです」
続けて、
「写真準備の遅れがほかの作業へ与える可能性のある影響と、対応方法を整理してください。正式な期限は勝手に変更しないでください」
と依頼します。
ステップ⑥ 進捗報告を作成する
「ここまでの情報を基に、完了事項、進行中の作業、問題点、次に確認することをまとめた進捗報告を作成してください」
と質問します。
ステップ⑦ 管理表を改善する
最後に、
「この進捗管理表について、管理が複雑になりすぎない範囲で、追加した方がよい項目を提案してください」
と依頼しましょう。
これで、進捗表の作成から遅れの発見、対応策の検討、報告まで一通り学べます。
ソラ先生からひとこと
進捗管理というと、管理表を作り、予定と実績を記録する仕事だと考えるかもしれません。
もちろん、そうした作業も必要です。
しかし、私は、進捗管理で大切なのは、仕事の状況を正しく理解することだと考えています。
何が終わったのか。
何が残っているのか。
どこで仕事が止まっているのか。
誰の確認が必要なのか。
そして、次に何をすれば仕事が進むのか。
これらが分かれば、問題に早く気づき、対応方法を考えやすくなります。
ChatGPTは、進捗表の整理、優先順位の検討、遅れの分析、報告書の作成を手伝えます。
ただし、実際の仕事の状況を確認せずに、完了したと判断することはできません。
また、AIが提案した計画が、そのまま現場で実行できるとは限りません。
実際の担当者や必要な資料を確認しながら、進めることが大切です。
進捗管理の目的は、予定どおりに見せることではありません。問題を早く見つけ、必要な対応を考え、仕事を完成へ近づけることです。
次回【第57回】は「ChatGPTで仕事の引き継ぎ資料を作る方法|決定事項・作業手順・未解決問題を正確に伝えよう」です。
今度は、担当者が変わっても仕事を続けられるように、必要な情報を整理する方法を学びましょう。