ChatGPTソラ先生と学ぶ!初心者のためのAI入門講座【第14回】ChatGPTの初期設定とプライバシー対策|個人情報を守り、安全に使う方法
こんにちは、ソラ先生です。
前回は、ChatGPTの有料プランへの変更方法や支払い、解約手順について学びました。
今回は、ChatGPTを使い始めたら確認しておきたい「プライバシーと安全に関する設定」を勉強しましょう。
ChatGPTは、日常生活から仕事まで、さまざまな場面で利用できる便利なAIです。
しかし、何でも安心して入力してよいわけではありません。
例えば、取引先から預かった図面、顧客の個人情報、会社の経営資料などを、何も考えずに入力してしまうことには注意が必要です。
また、ChatGPTには、会話内容をAIモデルの改善に利用するかどうかを選択する設定があります。
今回はパソコンのブラウザ版を中心に、実際に確認しておきたい設定を順番に紹介します。
1.ChatGPTの「設定」はどこにあるの?
まず、ChatGPTの公式サイトを開いてください。
自分のアカウントでログインしたら、プロフィールアイコンやアカウントメニューを開きます。
表示されるメニューから「設定」を選択してください。
設定画面には、利用環境によって次のような項目があります。
- 一般:画面表示などの設定
- パーソナライズ:ChatGPTの応答やメモリに関する設定
- データコントロール:会話データの利用や管理
- セキュリティとログイン:アカウントの保護
表示される項目や名称は、利用するプランや画面の更新によって異なる場合があります。
まずは設定画面を開き、どのような項目があるのか確認してみましょう。
2.会話をAIの学習に使わせない設定
ここは、最初に確認しておきたい項目です。
個人向けChatGPTでは、会話内容などがOpenAIのAIモデルの改善に利用される場合があります。
これを希望しない場合は、設定で変更できます。
パソコンでの操作手順
① ChatGPTのアカウントメニューを開きます。
② 「設定」を選択します。
③ 「データコントロール」を開きます。
④ 「すべての人のためにモデルを改善する」という項目を探します。
⑤ 会話をモデルの学習に利用されたくない場合は、オフにします。
この設定をオフにすると、それ以降の新しい会話はOpenAIのモデルの学習に利用されなくなります。
また、設定をオフにしても、通常のチャット履歴は引き続き保存できます。
つまり、AIの学習への利用を停止することと、自分の会話履歴を残すことは別の設定なのです。
ただし、学習への利用をオフにすれば、入力した情報がすべてのシステムから即座に消えるという意味ではありません。
情報を学習に使わせない設定と、秘密情報を入力しても安全かどうかは、分けて考える必要があります。
3.スマートフォンでも同じ設定ができるの?
iPhoneやAndroidのChatGPTアプリからも、データコントロールを変更できます。
基本的な手順は次のとおりです。
① ChatGPTアプリを開きます。
② サイドバーを開きます。
③ プロフィールアイコンから設定を開きます。
④ 「データコントロール」を選択します。
⑤ 「すべての人のためにモデルを改善する」を確認します。
ログインしている場合、この設定はアカウント全体に適用されます。
そのため、パソコンでオフにした設定は、同じアカウントで利用するスマートフォンにも反映されます。
端末ごとに別々の設定をする必要はありません。
4.ChatGPTの「メモリ」とは何でしょうか?
ChatGPTには、過去の会話などから利用者に関する情報を活用し、今後の回答に反映するメモリ機能があります。
例えば、普段使っている言語、仕事の内容、回答の好みなどです。
こうした情報を利用することで、毎回同じ説明をしなくても、利用者に合った回答を得やすくなる場合があります。
一方、過去の情報が現在の目的に合わないこともあります。
そのため、メモリは便利な機能であると同時に、どんな情報を利用するのかを理解しておくことが大切です。
メモリに関する設定は、基本的に「設定」から「パーソナライズ」を開いて確認できます。
利用環境によっては、メモリの有効・無効などを選択できます。
また、過去の会話に基づく情報が反映されている場合は、メモリの概要を確認し、必要に応じて内容の変更を依頼できる仕組みもあります。
メモリは便利ですが、ChatGPTが過去の出来事をすべて正確に覚えていることを保証する機能ではありません。
重要な仕事の条件や決定事項は、必要に応じて資料などでも管理しましょう。
5.「一時チャット」はどんなときに使うの?
ChatGPTには「一時チャット」という利用方法があります。
一時チャットは、通常のチャットと異なり、会話履歴に表示されません。
また、一時チャットである間は、メモリを新しく作成・更新せず、OpenAIのモデル改善にも利用されません。
ただし、安全上の理由から、会話の情報が最大30日間保持される場合があります。
さらに、設定によっては、既存のメモリやカスタム指示などを一時チャットに反映することもできます。
過去の情報を利用せずに会話したい場合は、一時チャット開始時にパーソナライズをオフにしてください。
一時チャットが役立つ場面
例えば、
「一度だけ質問したい」
「通常のチャット履歴を増やしたくない」
「過去の会話をできるだけ反映せずに相談したい」
といった場面です。
ただし、一時チャットだからといって、顧客情報や会社の秘密情報を無条件に入力してよいわけではありません。
情報の重要性に応じた判断が必要です。
6.仕事で入力してはいけない情報とは?
ChatGPTを仕事で利用する場合、入力する情報の取り扱いには十分注意しましょう。
特に、次のような情報です。
① 個人情報
顧客の氏名、住所、電話番号、社員の個人的な情報など。
② 取引先の秘密情報
預かった図面、未公開の製品情報、技術仕様、契約条件など。
③ 会社の機密情報
原価、利益、取引価格、経営計画、社内だけで共有している資料など。
④ 認証情報
パスワード、認証コード、APIキーなど。
これらの情報は、必要な権限や適切な管理体制がないまま外部サービスへ入力しないようにしましょう。
例えば、取引先へのお礼メールを作成する場合、実際の会社名や担当者名を入力しなくても、次のように依頼できます。
「取引先の担当者へ送る、打ち合わせのお礼メールのひな形を作成してください。会社名と担当者名は空欄にしてください」
このように、実際の個人情報を使わずに文章を作ることもできます。
ただし、名前を伏せるだけでは、案件の内容などから相手を推測できる場合もあります。
必要な情報だけを入力することを意識しましょう。
7.アカウントを守る「多要素認証」とは?
ChatGPTを安全に利用するには、アカウント自体を守ることも大切です。
そこで知っておきたいのが、多要素認証(MFA)です。
多要素認証とは、ログインするときに、パスワードなどに加えて別の方法で本人確認を行う仕組みです。
例えば、認証アプリに表示される一時的なコードを入力する方法があります。
仮にパスワードが第三者に知られても、追加の認証によって不正ログインの危険を減らすことができます。
多要素認証の設定方法
① ChatGPTの設定を開きます。
② 「セキュリティとログイン」を選択します。
③ 多要素認証(MFA)の項目を確認します。
④ 利用できる認証方法を選びます。
⑤ 画面の案内に従って設定します。
認証方法によっては、認証アプリの設定や確認コードの入力が必要です。
利用できる認証方法は、アカウントや地域、端末によって異なる場合があります。
また、多要素認証は安全性を高める方法ですが、すべての不正アクセスを完全に防止できるわけではありません。
8.会社でChatGPTを使う場合の注意点
会社でChatGPTを利用する場合は、個人で利用するとき以上に情報管理が重要になります。
ChatGPT BusinessやEnterpriseなどの組織向けサービスでは、標準では組織のコンテンツをOpenAIのモデルの学習に利用しない仕組みになっています。
また、組織向けの管理機能も用意されています。
ただし、法人向けプランであれば、どのような情報でも自由に入力できるというわけではありません。
例えば、取引先との秘密保持契約によって、外部サービスへの情報提供が制限されている場合があります。
会社としてAIを導入するときは、利用目的、入力してよい情報、利用するアカウント、管理責任者などを明確にしておくことが重要です。
安全なAI活用には、サービス側の機能だけでなく、利用する人間の判断と運用ルールが必要です。
9.今日のミニレッスン
今回は、実際にChatGPTの設定画面を確認する練習です。
有料契約や特別な機能は必要ありません。
ステップ①:設定画面を開く
ChatGPTへログインして、アカウントメニューから「設定」を開いてください。
ステップ②:データコントロールを確認する
「すべての人のためにモデルを改善する」という項目を探してください。
会話をAIの学習に利用されたくない場合は、オフにしましょう。
ステップ③:パーソナライズを確認する
メモリに関する設定を開き、どのような機能が有効になっているか確認してください。
ステップ④:セキュリティを確認する
「セキュリティとログイン」を開き、多要素認証の設定を確認しましょう。
ステップ⑤:自分の利用ルールを決める
最後に、次の3つを考えてみてください。
「ChatGPTにどんな情報を入力するのか?」
「入力してはいけない情報は何か?」
「AIが作成した回答を、どのように確認するのか?」
この3つを考えることが、安心して利用するための第一歩です。
ソラ先生からひとこと
ChatGPTは、便利な機能を覚えるほど、さまざまな情報を扱えるようになります。
しかし、便利だからといって、何でも入力してよいわけではありません。
特に仕事では、自分だけでなく、お客様や取引先の大切な情報を預かっている場合があります。
AIを活用する際にも、そうした責任を忘れてはいけません。
私がこの講座で大切にしたいのは、便利な使い方と安全な使い方を一緒に学ぶことです。
AIを上手に使える人とは、多くの機能を知っている人ではなく、何を任せてよいか、何を任せてはいけないかを判断できる人です。
次回【第15回】は「ChatGPTのカスタム指示とは?自分に合った回答をしてもらうための設定方法」です。
ChatGPTに回答の長さや話し方、仕事の前提条件などを伝える方法を学びます。