ChatGPTソラ先生と学ぶ!中級者のためのAI実践講座【第88回】ChatGPTを使って仕事の学習計画を作る方法|必要な知識・練習する作業・習得の確認を整理する実践講座
1.はじめに
皆さん、こんにちは。ソラ先生です。
前回は、経験者が仕事で使っている判断基準を言葉にし、判断する条件や、迷った場合の確認先を整理しました。
今回は、その知識や判断方法を身に付けるための学習計画を考えます。
「何から学べばよいか分からない」
「説明を聞いたときは理解できても、実際の作業では迷う」
「練習は終えたが、どこまで一人で任せてよいか判断できない」
こうした場面では、学ぶ項目だけでなく、練習する行動と、習得を確かめる方法を決めることが大切です。
ChatGPTを使って、仕事で目指す状態から、説明、練習、確認へとつなげていきましょう。
なお、今回の業務、教材、会話、練習事例はすべて説明用です。実際の社内の出来事や成果を示すものではありません。
2.今回の到達目標
今回は、次の五つを目指します。
- 学習の目的を、仕事で行う具体的な行動として表す。
- 現在できることと、まだ確認していないことを分ける。
- 必要な知識、作業、判断を対応させる。
- 練習の順番と、実務へ進む条件を決める。
- 確認結果を基に、学習計画を見直す。
予定表を埋めることに加え、何を行えるようになったかを確認できる計画を作ります。
3.「理解する」を行動へ置き換える
「図面を理解する」「問い合わせ対応を覚える」という目標は、そのままでは習得を確認しにくい表現です。
例えば、次のように具体化します。
- 図面から指定された寸法と注記を抜き出せる。
- 問い合わせから質問と希望条件を整理できる。
- 資料間の不一致を見つけ、確認事項として記録できる。
- 自分で判断できない内容を、担当者へ伝えられる。
行動にすると、必要な練習と確認方法が見えてきます。
4.学ぶ人の現在地を確認する
学習計画を作る前に、現在の状態を把握します。
経験年数や本人の自己評価だけで、できる範囲を決めないようにしましょう。
説明を聞いた経験、実際に行った作業、確認者が見た結果を整理します。
「一人でできた」「助言があればできた」「未経験」「まだ確認していない」を分けると、学ぶ順番を考えやすくなります。
未確認の作業を、できない作業と同じ扱いにしないことも大切です。
5.対象の仕事を小さく分ける
今回は説明用として、「問い合わせ内容を整理し、担当者へ確認事項を渡す仕事」を考えます。
この仕事は、次のように分けられます。
- 問い合わせ本文を読む。
- 対象となる案件を特定する。
- 質問と希望条件を抜き出す。
- 添付資料を確認する。
- 不足や不一致を整理する。
- 確認事項をまとめて渡す。
仕事を分けることで、習得済みの部分と、練習が必要な部分を区別できます。
6.プロンプト例①:仕事を学習目標へ分ける
以下の仕事を、学習と確認ができる行動へ分けてください。
【対象の仕事】
○○【完成させるもの】
○○【学ぶ人の現在の経験】
○○各行動について、必要な知識、行う作業、判断すること、習得を確認する方法を整理してください。
現在の能力が分からない部分は、確認が必要としてください。
経験年数だけで習得状況を推測しないでください。
出力された項目は、実際の仕事と正式な基準に照らして調整します。
7.知識・作業・判断を対応させる
仕事を学ぶときは、用語を覚えるだけでなく、作業と判断へ結び付けます。
| 学ぶ要素 | 説明用の例 |
|---|---|
| 知識 | 資料の版や案件番号の意味を知る |
| 作業 | 本文と資料の番号を照合する |
| 判断 | 番号が異なる場合に確認が必要と分かる |
| 連絡 | 不一致の箇所を整理して担当者へ伝える |
知識の説明、実際の操作、判断の練習を、一つの流れとして考えましょう。
8.正式な基準と経験上の工夫を分ける
教材には、社内の正式な手順や仕様と、経験者の工夫が混ざることがあります。
例えば、「必ず確認する項目」と「見落としを減らすための見方」は、位置付けが異なる場合があります。
教材では、それぞれの根拠を示します。
基準が分からない部分を、ChatGPTが作った説明で埋めないようにします。判断する担当者へ確認し、未確定ならその状態を残しましょう。
9.最初に覚える範囲を絞る
一度に仕事全体を教えると、重要な条件が埋もれやすくなります。
最初は、基本となる一つの流れへ絞ります。
例えば、「本文から質問と希望条件を整理する」までを最初の目標にします。
その後、資料の照合、不足情報の確認、担当者への受け渡しを加えます。
ただし、作業を止めて確認すべき条件は、初めの段階から伝えます。
10.前提となる学習を確認する
学ぶ項目には、先に知っておく必要がある内容があります。
資料の版を照合する練習なら、どこに版の情報が書かれているかを知る必要があります。
確認事項をまとめる練習なら、何が必要な条件かを理解している必要があります。
順番は、教えやすさだけでなく、次の作業を行うための前提から考えましょう。
11.プロンプト例②:学ぶ順番を組み立てる
以下の学習項目を、前提となる知識と作業の関係から並べてください。
【学習項目】
○○【現在確認できている習得状況】
○○最初に学ぶ項目、次へ進むための条件、並行して練習できる項目を示してください。
日数や習得速度を根拠なく決めず、期間を設定するために必要な情報を挙げてください。
順番の案を確認し、実際に指導できる体制へ合わせます。
12.見本を使って考え方を示す
最初の説明では、完成した見本と、その見本を作る過程を示します。
例えば、問い合わせ本文のどこから質問を取り出したか、どの表現を未確認事項と判断したかを説明します。
正解だけを見せるより、判断の根拠を追いやすくなります。
見本が特定の条件で作られたものなら、その条件も添えましょう。
13.説明の直後に短く試す
説明を聞いた後は、短い練習を挟みます。
例えば、一つの問い合わせから質問を三つ抜き出し、原文と照合します。
その場で、何を根拠に選んだかも確認します。
「分かりましたか」と尋ねるだけでなく、実際の行動を見ることで、説明を補う箇所が見つかります。
14.練習の難しさを段階的に変える
練習は、基本から条件の違う例へ進めます。
| 段階 | 練習する内容 |
|---|---|
| 基本 | 必要な情報が明確に書かれた例 |
| 不足 | 一部の情報が書かれていない例 |
| 不一致 | 本文と資料で条件が異なる例 |
| 変更 | 作業途中で新しい条件が届く例 |
| 応用 | 基本と異なる資料や相談の例 |
難しくする目的は、迷わせることではありません。確認や相談を含めて行動できるかを確かめます。
15.プロンプト例③:練習事例を作る
以下の学習目標に合わせて、説明用の架空の練習事例を作成してください。
【学習目標】
○○【教える基準】
○○必要な情報がそろう例、情報が不足する例、資料間で不一致がある例を各一つ作ってください。
練習用であると明記し、実在する顧客や社内の出来事として記述しないでください。
各例に、確認する行動と、指導者向けの解説を付けてください。
作成した事例と解説は、使用前に指導者が確認します。
16.正しく止まれることも習得に含める
仕事では、すべてを自分だけで判断できる必要はありません。
判断できない条件に気づき、必要な確認を行うことも重要です。
例えば、数量が書かれていない場合に、一般的な数量を補って進めないことです。
学習目標には、「できること」に加えて、「どの条件で止まり、何を確認するか」を含めましょう。
17.確認質問で考え方を確かめる
作業の結果だけでなく、その理由も確認します。
- どの記載を根拠にしましたか。
- 何が分かれば次へ進めますか。
- この条件が変わったら、どこを見直しますか。
- 自分で判断せず確認する点は何ですか。
答え方の上手さだけで評価せず、実際の作業や資料の選び方と合わせて見ます。
18.習得の基準を具体的にする
「一通りできる」では、判断がそろいません。
説明用の例では、次の基準を設定できます。
- 質問を原文から抜き出している。
- 数量などの条件を元資料と照合している。
- 記載がない項目を区別している。
- 不一致を勝手に解消していない。
- 確認先へ必要な情報を伝えられる。
実際の業務で必要な水準に合わせ、基準を決めます。
19.プロンプト例④:習得を確認する表を作る
以下の学習目標について、習得を確認する表を作成してください。
【学習目標と正式な基準】
○○確認する行動、使用する題材、観察する点、満たす条件、再練習する場合の内容を整理してください。
説明を聞いたこと、練習したこと、一人で実施できたことを分けて記録できるようにしてください。
基準が不明な点は、確認事項として残してください。
確認表は、学ぶ人にも示しておくと目標を共有しやすくなります。
20.間違いを学習項目へ戻す
練習で間違いが見つかったら、原因を分けます。
- 用語を知らなかった。
- 資料の位置を見つけられなかった。
- 条件を読み違えた。
- 判断基準が曖昧だった。
- 手順を飛ばした。
- 説明と実際の資料が違った。
原因に合う説明や練習へ戻します。同じ教材を繰り返すだけでよいかも検討しましょう。
21.助言があった場合の結果を分ける
指導者が途中で助言した作業と、一人で行った作業は区別します。
記録には、どの段階で、どのような助言があったかを残します。
例えば、「資料の版を見るよう促した後に、不一致へ気づいた」という記録です。
完成した成果物が正しくても、それだけで独力で実施できると判断しないようにします。
22.説明用の学習計画を作る
問い合わせ整理の練習を、次のようにまとめられます。
| 学習項目 | 練習内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| 質問の抽出 | 本文から質問一覧を作る | 抜けと追加がないか |
| 条件の照合 | 本文と資料を比べる | 根拠を示せるか |
| 不足の整理 | 未記載の項目をまとめる | 推測で補っていないか |
| 確認の連絡 | 担当者向けの質問を作る | 対象と確認目的が分かるか |
期間は、実際の練習量と確認結果に合わせて設定します。
23.実務へ進む条件を決める
練習が終わったら、実務で行う範囲を決めます。
最初は、対象を限定し、確認者が結果を照合する方法も考えられます。
一人で行える範囲、確認後に進む範囲、まだ担当しない作業を明確にします。
学習計画上の完了と、業務を任せる判断を区別しましょう。
24.プロンプト例⑤:実務への移行を整理する
以下の練習記録から、実務へ進む際の確認事項を整理してください。
【練習結果】
○○【助言が必要だった箇所】
○○【実務の条件】
○○確認できた習得範囲、未確認の作業、最初に担当する候補、必要な確認体制を示してください。
記録にない能力を推測せず、担当範囲の最終判断に必要な材料を整理してください。
実際に任せる範囲は、責任を持つ担当者が判断します。
25.学習時間と指導体制を確保する
計画には、学ぶ内容だけでなく、実施できる条件も必要です。
教材を準備する人、説明する人、結果を確認する人を整理します。
質問できる時間や、練習用の資料も用意します。
通常業務との兼ね合いで予定が変わった場合は、未実施の練習を習得済みとして扱わず、計画を調整しましょう。
26.学習記録は次の練習へ使う
学習記録には、次を残します。
- 使用した題材。
- 実施した作業。
- 一人でできたこと。
- 助言が必要だったこと。
- 間違いと修正内容。
- 次に練習すること。
点数だけでなく、次の行動が分かる記録にします。学ぶ人の人格や意欲を、作業結果だけから推測して書かないようにしましょう。
27.確認結果から計画を更新する
習得が進んだ部分は、次の段階へ進めます。
迷いが残る部分は、説明や題材を変えて練習します。
教材の説明不足や、仕事の基準の曖昧さが見つかった場合は、教材や手順も修正します。
計画の変更には理由を残し、現在使う内容を明確にしましょう。
28.プロンプト例⑥:学習計画を見直す
以下の学習記録から、次の学習計画の修正案を作成してください。
【現在の計画】
○○【実施記録と確認結果】
○○継続する練習、追加説明が必要な項目、次へ進める項目、教材側の修正候補を分けてください。
判断の根拠となる記録を添えてください。
原因が不明な点は仮説とし、意欲や能力を決めつけないでください。
変更案を確認し、次に実施する練習を具体化します。
29.実践演習:10ステップで仕事の学習計画を作る
ステップ1:対象の仕事を一つ選ぶ。
範囲と成果物を明確にします。
ステップ2:目指す行動を書く。
何を行えるようになるかを具体化します。
ステップ3:現在の状態を確認する。
独力、助言あり、未経験、未確認を分けます。
ステップ4:仕事を分解する。
知識、作業、判断、連絡へ分けます。
ステップ5:基準と教材を確認する。
正式な資料と経験上の工夫を区別します。
ステップ6:学ぶ順番を決める。
前提となる知識から並べます。
ステップ7:練習事例を用意する。
基本、不足、不一致の例を準備します。
ステップ8:習得の確認方法を決める。
結果と判断の根拠を確認します。
ステップ9:実務へ進む条件を決める。
対象範囲と確認体制を整理します。
ステップ10:結果から更新する。
次の練習と、教材の修正を決めます。
30.学習計画のチェックリスト
- 学習目標を具体的な行動で表している。
- 現在の習得状況を記録から確認している。
- 知識、作業、判断を対応させている。
- 正式な基準と経験上の工夫を分けている。
- 前提となる内容から学ぶ順番にしている。
- 基本と例外の練習を用意している。
- 止まって確認する行動も教えている。
- 助言ありと独力の結果を区別している。
- 実務へ進む範囲と確認体制が明確である。
- 記録から計画を見直す方法がある。
31.よくある失敗と直し方
失敗1:学ぶ項目を並べるだけで終える。
仕事で行う行動と、習得を確かめる方法を加えます。
失敗2:説明を聞いたので習得済みにする。
実際の作業と判断を確認します。
失敗3:最初から例外の多い仕事を練習する。
基本を確認し、条件を段階的に変えます。
失敗4:正解だけを教える。
資料の見方、判断理由、確認する条件も伝えます。
失敗5:予定の日数が過ぎたので任せる。
確認できた習得範囲と、実務の条件で判断します。
失敗6:同じ間違いに同じ説明だけを繰り返す。
原因を調べ、教材、説明、練習方法を見直します。
32.今回の要点
- 学習目標は、仕事で行う行動として示します。
- 現在できることと、未確認のことを分けます。
- 知識、練習、判断の確認をつなぎます。
- 独力でできる範囲と、確認が必要な範囲を明確にします。
- 結果を基に、計画と教材を更新します。
33.仕事で使える基本プロンプト
あなたは、仕事の学習計画を整理する補助役です。
以下の情報から、練習と習得確認を含む計画案を作成してください。【対象の仕事と成果物】
○○【学ぶ人の現在の経験と確認記録】
○○【正式な手順と判断基準】
○○【利用できる教材と指導体制】
○○【実務で守る条件】
○○次の10項目で整理してください。
1.具体的な行動としての学習目標
2.現在の習得状況と未確認事項
3.必要な知識、作業、判断
4.学ぶ順番と前提条件
5.説明と見本の内容
6.基本と例外の練習
7.習得を確認する基準
8.助言の記録と再練習の方法
9.実務へ進む条件と確認体制
10.学習記録と計画の見直し方法記録にない能力や経験を推測しないでください。
未確認と未習得を区別してください。
正式な基準を作り足さないでください。
説明、練習、独力での実施、担当範囲の決定を区別してください。
期間が不明な場合は、設定に必要な材料を示してください。
34.まとめと次回予告
仕事の学習計画は、何を学ぶかに加えて、どの行動を練習し、何を見て習得を確認するかを整理すると使いやすくなります。
現在の状態を確かめ、説明と練習を用意し、結果に合わせて次の内容を調整しましょう。
今回の実践では、一つの仕事について、「できるようになりたい行動」「練習すること」「習得を確認する方法」を書いてみてください。
次回【第89回】は、「ChatGPTを使って仕事の説明と教え方を改善する方法|相手の理解・つまずく箇所・伝え直す内容を整理する実践講座」です。
説明した内容と、相手が理解して行えた内容を確かめ、伝え方を改善する方法を学びます。
それでは、また次回。ソラ先生でした。