知っていることと、気づけることは違う。
仕事をするうえで、知識は欠かせません。
材料の特徴を知る。
加工方法を知る。
工具の使い方を知る。
図面の見方を覚える。
知っていることが増えれば、それだけ仕事の選択肢も増えていきます。
でも(株)アリスでは、知識を持っているだけで仕事ができるようになるとは考えていません。
実際のものづくりでは、教科書や図面に書かれていないことも起こるからです。
例えば機械加工では、
いつもと切削音が少し違う。
切りくずの出方が変わった。
加工した表面に、見慣れない跡が出ている。
材料が予想以上に反っている。
そんな小さな変化が現れることがあります。
ここで大切なのは、
「何か違う。」
と気づくことです。
そして、
「なぜ違うのだろう。」
と考えることです。
工具が摩耗しているのか。
固定方法に問題があるのか。
加工条件が材料に合っていないのか。
材料そのものに違いがあるのか。
知識があることで、考えられる原因は増えます。
でも、最初の変化に気づかなければ、その知識を使うこともできません。
だから(株)アリスでは、仕事を覚えるときに「よく見ること」も大切にしています。
加工した製品を見る。
仕上げた表面を見る。
測定した数字を見る。
いつもの状態と比べる。
そして、少しでも気になることがあれば、そのままにしない。
最初から違いが分かるわけではありません。
同じような仕事を何度も経験することで、
「いつもの状態。」
が少しずつ分かるようになります。
いつもの状態を知っているからこそ、
「今日は少し違う。」
と気づけるようになります。
これは機械加工だけではありません。
仕上げ作業でも、いつもと表面の感じが違うことがあります。
検査でも、数字としては問題がなくても、製品を見て気になることがあります。
営業事務でも、いつもと違う納期や数量、図面の内容に気づくことで、先に確認できることがあります。
仕事に慣れるということは、作業が速くなることだけではありません。
以前なら見過ごしていたことに気づけるようになることでもあります。
そして、その気づきに自分の知識や経験を使って、
「一度確認しよう。」
「この方法を変えたほうがいい。」
「誰かに相談したほうがいい。」
と次の行動を考えられるようになる。
そこまでつながって、知識が仕事の力になります。
(株)アリスでは、知識を増やすことと同じくらい、実際の仕事をよく見て、違いに気づくことを大切にしています。
知る。
見る。
気づく。
考える。
そして、行動する。
その繰り返しによって、知識は少しずつ現場で使える力へ変わっていきます。