相手の視点に立つということ
仕事の中で、「うまく伝わらない」「意図がずれる」と感じる場面があります。
その多くは、技術や知識の差というよりも、見ている視点の違いから生まれていると(株)アリスでは考えています。
自分にとって当たり前のことでも、相手にとっては初めての情報であることがあります。
また逆に、相手にとっての前提がこちらには見えていないこともあります。
ものづくりの現場でも同じです。
加工する側は「できる・できない」を基準に考えますが、
設計する側は「意図通りに形になるか」を基準に考えています。
どちらも正しい視点ですが、同じ場所から見ているわけではありません。
(株)アリスでは、この視点の違いを前提に仕事を進めることを大切にしています。
例えば、加工条件を決めるときも、
「自分たちがやりやすいかどうか」だけで判断するのではなく、
その先にいる設計者や研究者、生産現場の人がどう使うかを考えます。
・この形状は組み立てやすいか
・現場で扱いやすいか
・後工程に無理が出ないか
・安定して同じ品質で作れるか
こうした視点を重ねていくことで、単体の最適ではなく、全体としての成立に近づいていきます。
視点を相手に寄せるというのは、相手に合わせて妥協することではありません。
むしろ、全体を成立させるために必要な情報を増やす行為だと考えています。
一つの視点だけでは見えない問題も、視点が増えることで見えてきます。
その結果として、選ぶべき条件や方法も変わっていきます。
(株)アリスでは、ものづくりを「自分の正しさで進めること」ではなく、
複数の視点を重ねて成立点を探すことだと捉えています。
その積み重ねが、結果として安定した品質や現場での使いやすさにつながっていくと考えています。