機械オペレーターから学んだこと
(株)アリスでは、さまざまな樹脂部品や機械部品の切削加工を行っています。
機械加工というと、図面をセットしてボタンを押せば製品が完成するようなイメージを持たれることがあります。しかし実際の現場では、そのような単純な仕事ではありません。
同じ機械を使い、同じ図面を加工していても、出来上がる品質には差が出ることがあります。
なぜその差が生まれるのでしょうか。
私は長年ものづくりに携わる中で、機械を動かしているのは設備ですが、品質を作っているのは人だと感じています。
加工を始める前には、材料の状態を確認します。
どのように固定するのかを考えます。
工具の状態を確認します。
加工順序を確認します。
そして加工中も音や切粉の状態、加工面の変化などを見ながら進めていきます。
機械はプログラム通りに動きます。
しかし、問題が起きる前に気づくことや、より良い方法を考えることは人にしかできません。
機械オペレーターという仕事を見ていて感じるのは、加工そのものよりも観察することの重要性です。
加工面はどうなっているのか。
工具は正常に働いているのか。
材料に変化はないのか。
次工程で問題になりそうな箇所はないのか。
そのような小さな変化に気づく力が品質につながります。
研究開発の現場でも生産現場でも同じです。
大きな問題になる前に小さな変化に気づけるかどうかで結果は変わります。
多くの場合、問題は突然発生するのではなく、小さな変化の積み重ねとして現れます。
だからこそ日々の観察が重要になります。
私は機械オペレーターという仕事から、良い仕事は特別なことをすることではなく、当たり前のことを当たり前に続けることから生まれるのだと学びました。
設備が進化しても、この部分は変わらないと思います。
(株)アリスでは、機械加工を単なる作業とは考えていません。
加工前の準備、加工中の観察、加工後の確認まで含めて品質を作る工程だと考えています。
機械オペレーターから学んだことは、ものづくりに必要なのは技術だけではなく、目の前で起きていることを丁寧に見続ける姿勢だということです。
その積み重ねが、お客様の研究開発現場から生産現場までのものづくりを支えることにつながるのだと思います。