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巨大な墓は「権力」だけで造れたのか

2014.04.17

古墳を見ると、私たちはまず大きさに驚きます。

でも本当に考えたいのは、「なぜこれほど大きなものを造れたのか」です。

土を掘る。

運ぶ。

積み上げる。

形を整える。

埴輪をつくる。

墓へ納めるものを用意する。

それを何日も、何か月も続ける。

人間が必要です。

そして作業をする人たちは、その間も食べなければいけません。

つまり大きな古墳を造るには、単に命令できる権力だけでは足りません。

食料を集められる。

人を組織できる。

道具を用意できる。

物資を運べる。

一定期間、社会そのものを維持できる。

そんな力が必要です。

ここで印旛沼が効いてきます。

水があれば、重いものを船で運べます。

集落同士をつなげられます。

食料も動かせます。

大きな古墳が水域の近くに存在することを、単なる景観の問題として見るだけではもったいないと思います。

水運によって支えられた社会だった可能性があります。

そして墓は、死者を葬るだけの場所でもありません。

「あの墓を造れるほどの力を持った一族が、この地域にいる」

ということを、周囲に示す存在でもあったでしょう。

船で水面を移動していた人々から、大きな墳丘が見えた可能性もあります。

そう考えると古墳は、墓であると同時に、この土地を誰がまとめているのかを示す大きな印だったのかもしれません。

権力とは、武器だけではありません。

人を食べさせる力。

物を動かす力。

争いをまとめる力。

祈りをまとめる力。

印旛の古墳群は、そういう社会の大きさを残しているように見えます。

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