分からないことを、自分の言葉で伝える
仕事を覚え始めた頃は、何が分からないのかを説明すること自体が難しい場合があります。
「ここが分かりません」と言いたくても、どこから質問すればよいのか分からない。
そんな経験は、特別なことではないと思います。
例えば、営業事務の仕事では、お客様から届いた注文内容を確認し、必要な情報を整理します。
品名、数量、図面番号、納期など、確認する項目はいくつもあります。
最初は、どの情報が重要なのか分からないこともあるでしょう。
そんなとき、分からないまま進めるのではなく、周囲に確認することが大切です。
ただし、質問するときに、最初から上手に説明できる必要はありません。
「注文書と図面の番号が違うように見えるのですが、どちらを確認すればよいですか」
「前回と材料の指定が違うのですが、このまま進めてよいのでしょうか」
このように、自分が気づいたことを言葉にするだけでも、相談のきっかけになります。
また、教える側も、相手が何を理解できていないのかを確かめることが必要です。
質問がうまくまとまっていないからといって、考えていないとは限りません。
初めての仕事では、状況を整理するための知識や経験がまだ足りないこともあります。
話を聞きながら、分かっていることと分からないことを一緒に整理する。
その過程も、仕事を覚えるための大切な経験になります。
製造現場でも同じです。
加工した部品を仕上げるとき、どの部分までバリを取る必要があるのか。
寸法を測定するとき、どの測定器を使えばよいのか。
実際に作業してみると、説明を聞いただけでは分からなかったことが出てきます。
そのとき、自分が困っていることを伝えられれば、必要な説明や確認につながります。
経験を積んでいくと、質問の内容も少しずつ変わってきます。
最初は「どうすればよいですか」と聞いていたことが、「この方法で進めようと思いますが、問題ありませんか」という相談になることもあります。
自分で考えられる範囲が広がっていくからです。
もちろん、判断に迷ったときには、経験を積んだ後でも確認する必要があります。
(株)アリスでは、営業事務も製造も、一つひとつの仕事が次の工程につながっています。
分からないことを曖昧なままにせず、自分の言葉で伝える。
相手の話も聞きながら、必要なことを確認する。
その積み重ねが、仕事を覚えることにも、周囲との信頼関係を築くことにもつながると考えています。