中央と地域をつないだ人たちは、誰のために働いたのか
2014.05.03
国家が新しい地域を支配する時、軍隊だけでは足りません。
現地の地理を知る人。
言葉や習慣を知る人。
地域の有力者と話ができる人。
食料や馬を集められる人。
そうした「間に立つ人」が必要になります。
彼らは中央と地域をつなぐ存在でした。
しかし、「つなぐ」という言葉も注意して使った方がいいと思います。
橋を架けるような平等な仲介だけではありません。
中央の制度を地域へ伝える。
税や命令を通す。
地域の有力者を国家側へ組み込む。
そういう役割を担った人もいたでしょう。
古い地域社会を完全に壊す必要はありません。
むしろ、もともとそこにいる有力者を利用する方が支配は安定します。
名前や肩書きは変わっても、同じ一族が地域をまとめ続ける場合もある。
だから国家の拡大は、すべてを焼き払って新しくする形だけではありません。
古い仕組みを利用しながら、その上に新しい制度を重ねることもあります。
表面だけ見れば、昨日と同じ人が村を治めている。
でもその人物が従う先は変わっている。
税の行き先も変わる。
軍事動員の仕組みも変わる。
こうして地域は少しずつ中央の制度へ組み込まれていきます。
戦争が終わってから支配が始まるのではありません。
こうした静かな組み替えも、支配の一部だったのだと思います。
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