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なぜ昔の日本では、「強い人」より「頼られる人」が中心だったのか

2013.10.20

昔の日本では、力が強い人がそのまま一番偉かったわけではない。

私はそう考えています。

もちろん狩りや土木では、力のある人が頼られたでしょう。

でも暮らしは、それだけでは成り立ちません。

水を知る人。

山を知る人。

病気やけがに詳しい人。

道具を作れる人。

人の話をよく聞く人。

争いを収められる人。

祭りをまとめる人。

子どもに慕われる人。

それぞれに違う役割があった。

だから共同体の中心になる人も、一人に固定されていたとは限らない。

狩りの時は狩りに詳しい人。

水の問題なら水を知る人。

祭りなら祭祀を担う人。

大事なのは、

誰が一番強いかではなく、その場で誰が一番頼られるか。

だったのだと思います。

これは、とても合理的です。

力の強い人が、すべてのことを知っているわけではない。

年長者が、いつも正しいわけでもない。

若い人でも、そのことをよく知っていれば任せればいい。

昔の日本の共同体では、

役割によって中心が変わる。

そんな柔らかさがあったのではないでしょうか。

そして本当に大切だったのは、怖がられることではなく、信頼されることだった。

困った時に相談される。

頼めば動いてくれる。

自分の得意なことを、みんなのために使う。

そういう人が自然と中心になっていく。

私は、これが日本の古いリーダー像だったと思っています。

支配する人ではない。

命令する人でもない。

必要な時に前へ出て、終わればまた仲間に戻る人。

だから昔の日本では、「強い人」より「頼られる人」が中心だった。

その方が、共同体はずっと強かったのだと思います。

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