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「迷惑をかけない」より、「迷惑をかけ合える」方が強かった

2014.01.20

子どもの頃から、

「人に迷惑をかけないように」

と言われて育つ人は多いと思います。

もちろん、大切なことです。

でも私は、昔の日本では少し違った感覚も強かったと思っています。

人は、生きていれば必ず誰かの手を借りる。

子どもの時。

病気の時。

年を取った時。

失敗した時。

災害に遭った時。

どれだけしっかりした人でも、一人ではどうにもならない日がある。

だから昔の共同体では、

迷惑をかけないことより、迷惑をかけ合えること

の方が大切だったのではないでしょうか。

田植えが遅れれば手伝う。

家が壊れれば直す。

病人が出れば食べ物を持っていく。

子どもが一人なら、近所の誰かが見る。

今日は自分が助ける。

明日は、自分が助けてもらうかもしれない。

そのくらいの関係でいい。

私は、このゆるさが地域を強くしていたと思っています。

今は「迷惑をかけたくない」と思うあまり、困っていても言えない人がいる。

体調が悪くても無理をする。

仕事を抱え込む。

助けてほしくても、申し訳なくて頼めない。

でも昔の日本人なら、たぶんこう考えた。

「今は助けてもらえばいい。次に誰かを助ければいい。」

それで終わりです。

貸し借りをきっちり数えない。

誰に返すかも決めない。

受けた助けを、次の誰かへ回していく。

それが「お互いさま」だった。

私は、本当に強い社会というのは、

誰にも迷惑をかけない社会ではないと思っています。

困った時に、

「ちょっと助けて」

と言える社会。

そして言われた側も、

「いいよ」

と言える社会。

その方が、ずっと壊れにくい。

昔の日本では、助けを求める前に誰かが気づいてくれた。

そして助けてもらった人は、いつか別の誰かを助けた。

それが共同体の力だった。

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