「津」を探すと、消えた都市が見えてくる
2014.07.08
津とは港です。
でも現代の港を想像すると少し違います。
古代の津は、単に船を停める施設ではありません。
船から人が降りる。
荷物を積み替える。
市場ができる。
宿が必要になる。
食料を用意する。
情報が交換される。
税や貢納物が集まることもある。
そして旅立つ人は祈る。
つまり津は、交通、物流、政治、祭祀が交わる場所です。
だから古社の近くに「津」の地名が残っていたら、少し注意して見たくなります。
現在は川も海も遠い。
でも昔は違ったかもしれない。
古い海岸線を戻す。
川筋を見る。
古墳を置く。
集落跡を置く。
神社を置く。
すると、今では静かな土地が、昔は人の声と船でいっぱいだった場所として
蘇ることがあります。
港そのものは消えます。
木の桟橋なら腐ります。
川の流れも変わります。
でも神社と地名は残ることがあります。
だから「津」という一文字は、消えた古代都市への入口になることがあります。
今の地図に町がないから、昔も何もなかったとは限りません。
むしろ昔栄えた理由そのものが消えてしまったから、今は静かな場所に
なっているのかもしれません。
この視点まで入れると、次はかなり大きく展開できます。
「古代日本の大都市は、現在の大都市と同じ場所にあったとは限らない」。
河内湖、香取海、吉備、奈良盆地まで並べて、水位・川・津・古墳・古社から
「消えた都市」を探すシリーズへ進めます。
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