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切削加工か簡易金型か|小ロット部品の製作方法は数量だけで決めない

2026.04.30

小ロット部品を製作するとき、「何個から射出成形へ切り替えるべきか」というご相談があります。

100個、200個、500個。

数量はもちろん重要ですが、(株)アリスでは数量だけで製作方法を決めることはありません。

判断を大きく左右するのは、製品形状です。

例えば、肉厚が大きく、ブロック材から比較的効率よく削り出せる形状であれば、200個程度でも切削加工の方が安価になる場合があります。

一方、肉厚を薄くでき、射出成形に適した形状へ変更できる部品であれば、簡易金型や試作金型を製作して成形した方が、1個あたりの製作コストを下げられる可能性があります。

射出成形では、金型費用が最初に必要です。

しかし、金型が完成すれば同じ形状を繰り返し成形できるため、数量が増えるほど切削加工との差が出やすくなります。

ただし、成形できれば必ず安くなるわけではありません。

肉厚が大きすぎればヒケやボイドが発生しやすくなり、アンダーカットが多ければ金型構造も複雑になります。

また、まだ設計変更の可能性が高い段階で金型を製作すると、変更のたびに改造費用が発生することがあります。

そのため、形状、肉厚、材料、要求精度、現在の数量だけでなく、今後どの程度の継続数量が見込まれるかまで確認する必要があります。

例えば最初は200個でも、その後500個、1,000個と継続するのであれば、早い段階で成形へ移行した方が合理的な場合があります。

反対に、今回限りの200個で、切削しやすい形状なら、金型を作らず最後まで切削加工する判断もあります。

(株)アリスでは、切削加工、簡易金型、試作金型のどれかを先に決めるのではありません。

お客様が必要とする数量と形状を確認し、品質・コスト・納期のバランスを考えて製作方法を選びます。

「何個だからこの工法」ではなく、「この部品なら、どの作り方がお客様にとって得なのか」。

その判断まで含めて、開発ものづくりの技術だと考えています。

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