MCナイロン切削加工で吸水による寸法変化を考える理由
2026.04.24
MCナイロンは、機械部品、ローラー、ガイド、治具などに広く使用されるプラスチック樹脂です。
強度、耐摩耗性、摺動性に優れ、大型部品にも使用しやすい材料ですが、高精度部品として使用する場合には注意する点があります。
その一つが吸水です。
ナイロン系材料は周囲の水分を吸収し、含水状態によって寸法が変化します。
そのため、機械加工直後に測定した寸法と、使用環境へ置いた後の寸法が完全に同じとは限りません。
要求公差が比較的大きなガイドやローラーであれば問題にならない場合もあります。
しかし、厳しい嵌合や精密な位置決めが必要な部品では、使用環境まで考えて材料を選ぶ必要があります。
ここで重要なのは、「MCナイロンは精度が出ない」と単純に判断しないことです。
どの程度の寸法精度が必要なのか。
使用環境の湿度や温度はどうか。
相手部品とのクリアランスをどの程度確保できるのか。
こうした条件によって成立するかどうかが変わります。
また、切削加工時には材料内部の応力や発熱による変形も考える必要があります。
大きな素材から大量に削り取ると、加工後にソリが発生する場合があります。
そのため、MCナイロンの部品では、材料特性と製品形状の両方から加工工程を検討します。
(株)アリスでは、図面公差だけを見て加工できるかどうかを判断するのではなく、使用目的も確認しながら対応しています。
材料には、それぞれ得意な用途と注意すべき条件があります。
MCナイロンの特徴を理解したうえで設計に活かすことが、安定した部品を作るために重要です。
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