主人公として生きるのか、傍観者として生きるのか(中編)
前編では、主人公として考える人と傍観者として考える人について書きました。
では、その違いはどこから生まれるのでしょうか。
世の中には、「会社が悪い」「上司が悪い」「仕組みが悪い」という話があります。
確かに、それも一つの事実だと思います。
人の力を引き出す環境もあれば、人の力を奪ってしまう環境もあります。
挑戦を歓迎する職場もあれば、失敗を許さない職場もあります。
意見を出しやすい組織もあれば、言われたことだけをやる組織もあります。
環境が人に与える影響は決して小さくありません。
だからこそ、多くの会社が組織づくりや職場環境の改善に取り組んでいます。
(株)アリスも同じです。
より良い環境をつくることは大切だと考えています。
情報を共有しやすくする。
相談しやすくする。
挑戦しやすくする。
それぞれが力を発揮しやすい環境を整える。
それは組織として必要なことです。
しかし、私は長年仕事をする中で、一つ感じていることがあります。
それは、環境はきっかけにはなっても、人そのものを変えることはできないということです。
同じ職場で働いていても、自ら課題を探して動く人がいます。
一方で、何年経っても指示を待つ人もいます。
同じ話を聞いても、自分事として考える人がいます。
一方で、他人事として受け取る人もいます。
環境が同じであっても結果が違うのです。
もちろん、人は成長します。
考え方も変わります。
しかし、その変化は外側から与えられるものではなく、自分自身が気づいたときに始まるように思います。
「もっと良くしたい」
「自分にもできることがあるのではないか」
「挑戦してみたい」
そうした気づきが生まれた瞬間、人は少しずつ主人公になっていきます。
だからこそ、会社ができることには限界があります。
会社は環境を整えることはできます。
機会をつくることもできます。
挑戦の場を用意することもできます。
しかし、最終的に一歩を踏み出すかどうかは本人が決めることです。
研究開発の現場でも、生産現場でも同じです。
どれだけ優れた設備があっても、使う人が活用しなければ成果にはつながりません。
どれだけ優れた仕組みがあっても、当事者意識がなければ形だけになってしまいます。
環境は大切です。
ですが、それ以上に大切なのは、自分自身がどう向き合うかではないでしょうか。
私は、主人公を育てる会社があるというよりも、主人公になろうとする人を支える会社があるのだと思っています。
そして(株)アリスもまた、そんな会社でありたいと考えています。
後編では、「人は変えられるのか」というテーマについて、これまでの経験を通じて感じていることを書いてみたいと思います。