PPS切削加工|寸法変動は時間差で発生する
2026.04.05
(株)アリスでは、PPSの切削加工による試作モデルおよび治具部品を製作しています。
現場では、加工直後は図面寸法内に収まっていても、時間経過とともに微小な寸法変動や形状変化が発生するケースが見られます。特に薄肉部やリブ構造、肉厚変化の大きい形状でその傾向が強くなります。
PPSは剛性および耐熱性に優れたエンジニアリングプラスチックですが、その内部には成形材由来の残留応力が存在します。切削加工によって局所的に材料が除去されることで応力バランスが崩れ、内部応力が再配置される状態が発生します。
この応力の再配置は加工中に完結せず、一定時間をかけて進行するため、結果として時間差で寸法や形状に変化が現れます。加工直後の寸法だけでは評価が成立しない理由はここにあります。
つまりPPSは「加工時点で完成する材料」ではなく、加工後の応力状態が安定することで最終形状が決まる材料です。
結論としてPPSは加工精度そのものよりも、応力の解放過程を前提とした工程設計によって最終精度が決まる材料です。
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