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ABS樹脂の治具製作。加工性と機能性を活かしたものづくり。

2026.07.03

製造現場で使われる治具には、さまざまな種類があります。

部品の位置を決める治具。

組立作業を補助する治具。

検査する部品を保持する治具。

製品を傷つけずに固定するための治具。

それぞれの用途によって、必要な形状や材質は異なります。

その中で、比較的加工しやすく、機械的特性のバランスに特徴がある材料の一つがABS樹脂です。

ABSは、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレンを構成成分とする熱可塑性樹脂です。

耐衝撃性や剛性、加工性などの特徴を持ち、機器の筐体や各種工業部品に使用されています。

(株)アリスでは、ABSを含む樹脂材料の精密切削加工を通じて、研究開発や生産現場で使用する治具の製作に取り組んでいます。

ABSを治具に使う理由

治具には、金属のような高い強度が必要なものもあれば、軽量で取り扱いやすいことが重要なものもあります。

例えば、作業者が頻繁に持ち上げたり、移動させたりする治具では、重量が作業性に影響する場合があります。

また、部品を固定する際に、金属製治具との接触を避けたい場合もあります。

こうした用途では、樹脂製の治具が選択肢になります。

ABSは、一般的な樹脂材料の中でも耐衝撃性と剛性のバランスに特徴があります。

そのため、部品の保持具や組立補助具、検査用の支持部品などに利用できる場合があります。

ただし、ABSはすべての使用環境に適しているわけではありません。

高温環境や、特定の薬品・溶剤に接触する環境では、材料の劣化や変形について注意が必要です。

また、長時間荷重がかかる場合には、クリープによる変形も考慮する必要があります。

ABSの切削加工で求められること

ABSは、板材やブロック材などから切削加工によってさまざまな形状を製作できます。

CNC工作機械を使用すれば、CADデータに基づいて穴や溝、段差、複雑な外形などを加工することができます。

しかし、加工中に発生する熱や切削抵抗によって、仕上がりが変わる場合があります。

また、工具の切れ味が悪い場合には、加工面が荒れたり、バリが発生したりする可能性があります。

特に、薄い部分や細かな形状を持つ治具では、固定方法や加工順序が重要になります。

必要以上に強く固定すれば、部品が変形することもあります。

そのため、材料の状態と形状を確認しながら、加工方法を検討することが大切です。

使う人の動きを考えた治具製作

治具は、完成した部品そのものが目的ではありません。

その治具を使って、どのような作業を行うのかが重要です。

例えば、組立作業用の治具では、部品を正しい位置にセットしやすいことが求められます。

検査用の治具では、必要な位置や姿勢を安定して保持できることが大切です。

また、繰り返し使用する場合には、作業者が迷わず扱える形状になっているかも重要になります。

(株)アリスでは、図面やCADデータだけでなく、使用目的や作業内容を確認しながら、製作方法を検討しています。

加工精度を高めることは大切ですが、それだけで良い治具になるとは限りません。

必要な部分に精度を確保し、使いやすさや取り扱いやすさも考える。

そのような視点を大切にしています。

試作や改良にも活かせる切削加工

研究開発の段階では、治具の形状が最初から確定していないこともあります。

実際に使用してみて、部品の取り付け方を変更したり、作業しやすいように形状を調整したりすることもあります。

こうした場合、切削加工による治具製作は有効な方法です。

金型を製作せずに必要な形状をつくれるため、一個からの試作や少量製作にも適しています。

また、3D CADデータを活用することで、形状変更の内容を確認しながら製作方法を検討することもできます。

ABSの治具製作は、材料の加工性を活かすだけでなく、作業の目的に合わせて形状を考える仕事です。

(株)アリスは、試作から改良、実際の現場で使用する治具まで、ものづくりを支える部品製作に取り組んでいます。

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