同じ設備を使っても、同じ仕事になるとは限らない。【2】
経験の差は、問題が起きたときにも表れる。
どれほど準備をしていても、ものづくりでは予想していなかった問題が起きることがあります。
加工面の状態が思ったように仕上がらない。
寸法が安定しない。
工具の摩耗が想定より早い。
材料を固定する方法に問題がある。
そんなとき、単に加工条件を変えるだけで解決するとは限りません。
原因が工具にあるのか、材料にあるのか、加工方法にあるのか。
一つずつ確認しながら、問題を整理する必要があります。
経験のある技術者は、過去の仕事から原因を予測できる場合があります。
しかし、経験したことのない問題では、誰でも新しい知識が必要になります。
そこで大切になるのが、分からないことを調べ、考え、試してみる姿勢です。
自分の知識だけで解決できなければ、別の技術者に相談することもあります。
新しい工具や加工方法を調べることもあります。
そして、問題が解決したときには、なぜその方法でうまくいったのかを考えます。
そうした経験の積み重ねが、次の仕事に役立つ技術へと変わっていきます。
設備の能力を活かすことが、技術者の仕事。
最新のCAD/CAMやCNC工作機械は、精密加工に欠かせない技術です。
複雑な形状の加工や、繰り返し精度が求められる仕事では、デジタル技術が大きな力を発揮します。
しかし、高性能な設備を導入することと、その能力を十分に活用できることは同じではありません。
設備には、それぞれ特徴があります。
得意な加工もあれば、不得意な加工もあります。
工具や加工条件によっても、結果は変わります。
その特徴を理解し、必要な品質を実現するために、どのように使うのかを考える。
それが、設備を活かすということだと思っています。
(株)アリスでは、CAD/CAMやCNC工作機械を活用し、研究開発用の試作品から、各種治具、機械部品、生産設備の部品まで、さまざまな精密加工に取り組んでいます。
また、自社の設備だけでは対応が難しい仕事については、必要な技術を持つ協力会社と連携することもあります。
自社設備で加工することだけにこだわらず、お客様の目的に合った製作方法を考える。
そこにも、技術者としての判断が求められます。
技術が進化するほど、考える力が問われる。
これからも、CAD/CAMやCNC工作機械、AIを活用した技術は進化していくでしょう。
加工プログラムの作成や加工条件の設定など、これまで人が時間をかけていた仕事の一部は、さらに効率化されるかもしれません。
私たちは、そうした変化を前向きに受け止めています。
新しい技術によって、より高品質なものづくりが可能になるのであれば、積極的に学び、活用していきたいと考えています。
ただし、技術が進化したからといって、考えることをやめてよいわけではありません。
むしろ、新しい技術をどのように使い、何を実現するのかを考えることが、ますます重要になると思っています。
同じ設備を使っていても、同じ仕事になるとは限らない。
その違いを生み出すのは、設備の性能だけではなく、仕事に向き合う人の知識や経験、そして考える力です。
(株)アリスは、高性能な設備を使える会社であるだけでなく、その設備をどう活かすかを考え続ける会社でありたい。
これからも技術と人の両方を磨きながら、研究開発から生産現場まで、お客様のものづくりに貢献していきます。