磨きすぎない技術。透明切削部品の形状精度を守る。
透明樹脂の部品を製作するとき、透明度を高めるために研磨を行うことがあります。
加工面に残った微細な凹凸を小さくし、光の散乱を減らすことで、透明性の改善を図るためです。
しかし、研磨には、もう一つの側面があります。
それは、材料を取り除く加工であるということです。
研磨を重ねると、表面の状態は改善しても、形状が変化する可能性があります。
平面であれば、部分的な厚みの違いが生じることがあります。
曲面では、形状がわずかに変わる場合があります。
角部や細かな形状では、研磨によって本来の輪郭が崩れることも考えられます。
特に、寸法精度と透明度の両方が求められる部品では、こうした変化をできる限り抑えることが重要になります。
(株)アリスが取り組んできたのは、研磨工程に大きく依存しない透明部品の製作です。
切削加工の段階で、できる限り良好な表面をつくる。
そのうえで、必要な部分に必要な表面処理を施す。
こうした考え方によって、透明度を高めながら、形状精度への影響を抑えることを目指しています。
そのためには、切削工具や加工条件の選定だけでなく、加工する順序や仕上げ方法の検討も必要です。
樹脂の種類や部品の形状によって、適した方法は変わります。
また、表面処理を少なくすれば、必ず高透明になるというものでもありません。
必要な透明度や表面状態に応じて、加工と仕上げのバランスを考えることが大切です。
私たちは、機械加工が完了した段階の形状を大切にしています。
設計データに基づいて加工した形状を、仕上げ工程で必要以上に変えてしまわないためです。
そのため、後工程で修正すればよいという考え方ではなく、最初の加工から完成品質を意識します。
良い表面をつくることと、正しい形状を残すこと。
透明樹脂の精密加工では、この二つを同時に考える必要があります。
(株)アリスは、加工技術と仕上げ技術を組み合わせ、透明度と形状精度を両立するものづくりに取り組んでいます。