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【中編】透明度を左右する切削加工と研磨前工程の工夫

2022.10.19

(株)アリスのアクリル(PMMA)透明化処理では、切削加工時点で「後工程を楽にする」
ことを強く意識しています。

バリや表面粗さを最小限に抑えることはもちろん、研磨しにくい箇所を極力
つくらないよう、加工パスや工具の入り方まで工夫します。

磨く前提ではなく、「ほとんど磨かなくても済む状態」を目標に加工することが、
結果的に高精度な透明仕上げにつながります。

次に行うのが研磨仕上げです。

まずは粗磨き(下地磨き)からスタートします。

400〜600番程度の研磨紙を使用し、加工時に残った刃物痕や細かな傷を
丁寧に取り除いていきます。

その後、600番、800番と段階的に番手を上げ、均一な下地をつくります。

この工程で重要なのが、磨きによって形状がダレないようにすることです。

(PMMA)は熱や圧力の影響を受けやすいため、無意識のうちに角が丸くなったり、
面が崩れたりします。

(株)アリスでは、専用の治工具や当て具を使い分けながら、形状を守りつつ
研磨を進めます。

この「形状を変えずに曇りと傷だけを取る」工程こそが、経験とノウハウの差が
出る部分です。

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