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帯電防止で止めるか、導電まで落とすか

2026.02.19

静電気対策として材料を選ぶとき、
「帯電防止で十分か、それとも導電まで必要か」で迷う場面があります。

どちらも“静電気を溜めにくい”という点では同じですが、
実際の現場では、この違いが結果に大きく影響します。

(株)アリスでは、この判断を「抵抗値」と「逃がし方」で整理しています。

帯電防止グレードは、電荷の蓄積を抑える領域です。
一方、導電グレードは、発生した電荷を積極的に逃がす領域になります。
両者の違いは体積固有抵抗値にあり、一般的に帯電防止は10⁴〜10⁶Ω・m、導電はそれより低い値になります。

数値上の違いは明確ですが、実際の判断はもう少し複雑です。

例えば、電子部品を扱う環境では、
「どこまで電荷を逃がせば問題が起きないか」が重要になります。
帯電防止でも十分な場合もあれば、わずかな残留電荷が誤作動や破壊につながるケースもあります。

また、クリーンルームのような環境では別の制約も出てきます。
カーボン系の導電材は、摩耗や接触によって微粒子が発生するリスクがあり、
それを避けるために、あえて帯電防止グレードを選択する場合もあります。

つまり、単純に「性能が高い方を選ぶ」という話ではありません。

・静電気をどこまで抑える必要があるのか
・発生した電荷を逃がす経路があるのか
・使用環境として何が制約になるのか

これらを整理した上で、帯電防止で成立するのか、導電まで落とすべきかを判断します。

現場では、
「とりあえず帯電防止」や「安全側で導電」といった選び方をすると、
コストや別の不具合につながることがあります。

(株)アリスでは、
静電気対策を材料選定の一項目としてではなく、
使用環境の中で成立させる条件の一つとして捉えています。

現時点では、
抵抗値の大小ではなく、「どこまで逃がす必要があるか」から逆算することが、
最も再現性の高い判断基準だと考えています。

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