ベークライトの精密切削加工。熱硬化性樹脂の特性を活かす技術。
工業用プラスチックには、熱を加えると軟らかくなる熱可塑性樹脂と、硬化すると再び加熱しても溶融しない熱硬化性樹脂があります。
ベークライトは、フェノール樹脂を主体とする代表的な熱硬化性樹脂として、長い歴史を持つ材料です。
現在も電気絶縁部品や機械部品、治具など、さまざまな工業用途で使用されています。
ベークライトの特徴として知られているのが、電気絶縁性や耐熱性、寸法安定性などです。
ただし、ベークライトと呼ばれる材料にも種類があります。
紙を基材にした紙フェノール積層板や、布を基材にした布フェノール積層板などがあり、使用する基材やグレードによって機械的な特性が異なります。
そのため、材料を選ぶ際には、単にベークライトという名称だけで判断するのではなく、具体的な材質や用途を確認する必要があります。
ベークライトの切削加工で注意すること
ベークライトは、一般的な熱可塑性樹脂とは異なる加工特性を持っています。
材料の種類や加工条件によっては、切削時に欠けや割れが発生する場合があります。
特に、穴あけ加工や外周部の加工では、工具が材料から抜ける部分に負荷が集中することがあります。
また、積層板では、積層方向や加工方向によって仕上がりが変わる可能性があります。
そのため、部品の形状や加工する位置を考えながら、工具や加工条件を選ぶことが大切になります。
加工中に発生する粉じんについても、適切な集じんや安全対策が必要です。
こうした注意点は、単に加工機械を高精度に動かすだけでは解決できません。
材料の特性と加工の仕組みを理解し、必要な工程を検討することが重要です。
材料の特性を、部品の機能につなげる
(株)アリスでは、ベークライトを含むさまざまな工業用樹脂を使用した精密部品の製作に取り組んでいます。
製作する部品には、電気絶縁性が求められるものもあれば、機械的な強度や耐熱性が重視されるものもあります。
それぞれの用途によって、材料に求められる条件は異なります。
そのため、図面に指定された材質を確認するだけでなく、必要に応じて使用目的や材料の種類についても確認します。
材料の長所を活かしながら、加工時の欠けや割れなどの問題を抑え、必要な形状と品質を実現する。
素材を知ることは、加工技術の一部です。
(株)アリスは、樹脂材料それぞれの特徴を理解し、用途に合った精密加工に取り組んでいます。