継続は、周囲を変える力になる
(株)アリスが最初に工場を借りた頃、その環境は決して良いものではありませんでした。
工場内には大きなドラム缶が置かれ、弁当の食べ残しやさまざまなゴミが捨てられていました。周辺の道路にも、空き缶や煙草の吸い殻、箸や包装ごみなどが散乱し、廃バッテリーや産業廃棄物まで放置されている状態でした。
初めて見た時は、正直なところ驚きました。
そこで私たちは、まず自分たちでできることから始めました。工場内外の清掃を行い、毎日少しずつ環境を整えていきました。しかし、翌日になるとまた新しいゴミが捨てられている。ドラム缶を撤去しても、その場所にゴミが置かれる。そんな状況が続きました。
それでも諦めず、毎日清掃を続けました。
すると少しずつ変化が現れ始めます。以前は大量に落ちていたゴミや吸い殻が減り、周辺環境は徐々に改善されていきました。
また隣接する工場からは、ネジや釘、金属片などが道路へ飛散し、車のタイヤが何度もパンクすることもありました。何度か相談を重ねた結果、現在では毎日のようにマグネット付きの清掃車で道路の金属片を回収していただけるようになっています。
さらに夜になると周辺は非常に暗く、防犯面でも不安がありました。そこで(株)アリスでは常夜灯を設置し、周辺を明るくしました。すると近隣の工場でも照明が設置されるようになり、今では夜でも自転車や歩行者が安心して通行できる環境へと変わってきています。
最近では、近隣企業の方々が自主的に清掃へ協力してくださる場面も増えました。
私たちが実感しているのは、「環境は誰かが変えてくれるものではなく、自分たちの行動によって変わる」ということです。
ものづくりも同じです。良い品質や良い職場環境は、一度の努力で生まれるものではありません。小さな改善を積み重ね、継続することで初めて大きな変化につながります。
(株)アリスでは、開発試作モデルや治具、精密部品の製作においても、この考え方を大切にしています。
日々の積み重ねを大切にしながら、これからも技術力だけでなく、地域や周囲の環境にも貢献できる企業であり続けたいと考えています。
継続は力なり。
その言葉の重みを、私たちは研究開発現場から生産現場でのものづくりで実感しています。