経験があるからこそ、仕事をシンプルにできる。
機械加工の経験が長い人を見ると、難しい加工ができることに目が向きやすいと思います。
CAD/CAMを使える。
加工条件を決められる。
工具を選べる。
複雑な形状を加工できる。
もちろん、それも大切な技術です。
でも私は、経験の価値はそれだけではないと思っています。
経験がある人ほど、
「これはやらなくても大丈夫」
「ここは一工程でできる」
「この確認は途中で入れたほうがよい」
「この形状なら、この固定方法のほうがシンプルだ」
と判断できることがあります。
それは、過去にたくさんの加工を経験してきたからこそできる判断です。
(株)アリスでは、試作や多品種の部品加工が多いため、毎回まったく同じ加工をするわけではありません。
図面を見て、材料を見て、数量や精度を確認し、その仕事に合った方法を考えます。
経験者であれば、これまで積み上げてきた知識や失敗した経験も含めて、その判断に使うことができます。
私は、エンジニアの力というのは、難しいことを複雑にする力ではないと思っています。
複雑に見える仕事から、本当に必要なことを見つけ出す。
余分な工程を減らす。
品質を守りながら、もっとシンプルな方法を考える。
そこにも経験者ならではの価値があります。
工程が一つ減れば、時間が短くなるかもしれません。
加工回数が減れば、製品へ与える負荷を減らせるかもしれません。
ミスが起きる機会も減らせます。
結果として、品質、納期、コストのすべてに良い影響が出ることがあります。
もちろん、最初から最適な方法が分かるわけではありません。
試してみて、結果を見る。
以前の方法と比べる。
もっと良い方法がないか考える。
その繰り返しです。
40代、50代と長くものづくりを経験してきた人が持っているのは、単なる操作方法ではなく、こうした判断の蓄積でもあると思っています。
(株)アリスでは、これまで培ってきた経験を使いながら、本当に必要な仕事へ力を集中できる、シンプルなものづくりを一緒に考えていきたいと思っています。