組み付けて初めて分かることがある
部品一つひとつが図面どおりにできていても、組み付けたときに初めて分かることがあります。
穴の位置は合っている。
寸法も入っている。
それでも、実際に組み合わせると少し動きが悪い。
取り付けにくい。
思っていたより隙間が少ない。
反対に、少しがたつく。
ものづくりでは、部品単体の寸法だけでは分からないことがあります。
特に研究開発用の試作品や実験装置では、複数の部品を組み合わせて初めて目的の機能になります。
そのため、部品ごとの精度だけではなく、全体として正しく使えるかを見ることが大切です。
たとえば、一つの部品にわずかな寸法差があっても問題にならない場合があります。
しかし、複数の部品の差が同じ方向へ重なると、全体では大きなずれになることがあります。
逆に、単品測定では少し気になる数字でも、組み付けると問題なく機能することもあります。
だから、必要に応じて組み付けた状態で確認します。
動かしてみる。
取り外してみる。
実際の向きで設置してみる。
相手部品との当たりを見る。
こうした確認から、次の改善点が見つかることがあります。
研究開発では、最初の試作でこうした問題が見つかること自体に意味があります。
量産に入ってから気づくより、試作段階で分かる方が修正しやすいからです。
形状を少し変える。
穴位置を見直す。
公差を考え直す。
部品を分割する。
固定方法を変更する。
一度組み付けた結果から、次の設計へ戻ることがあります。
生産設備用の部品でも同じです。
交換部品を単体で測っただけでは問題がなくても、古い設備へ取り付けると周辺部品の摩耗や変形によって合わない場合があります。
現場には、図面だけでは分からない状態があります。
(株)アリスでは、部品をつくることだけで仕事が終わるとは考えていません。
その部品が、必要な場所に取り付くか。
相手部品と正しく組み合うか。
目的どおりに動くか。
必要であれば、そこまで確認します。
部品は、一つで使われるとは限りません。
誰かが組み立てる。
何かと組み合わされる。
設備の一部になる。
製品の一部になる。
その先まで見て初めて分かることがあります。
組み付けることも、ものづくりの大切な確認工程です。