研究開発用の試作品では、前例のない加工に挑戦することがあります
研究開発の現場では、これまでに存在しなかった製品や技術を生み出すために、さまざまな試作品が製作されています。
そのため、研究開発用の試作品製作では、
「以前と同じ方法でつくればよい」
という仕事ばかりではありません。
形状が初めてである。
使用する材料が違う。
これまでより薄い。
これまでより細かい。
特殊な精度や仕上がりが求められる。
こうした前例の少ない加工に取り組むこともあります。
(株)アリスでは、研究開発用試作品や開発部品の製作において、最初から正解が分からないことを特別なことだとは考えていません。
むしろ開発試作では、それが自然な状態だと考えています。
例えば、樹脂の切削加工では、材料によって加工時の状態が大きく異なります。
PC、PMMA、POM、ABS、ナイロンなど、それぞれに特徴があります。
さらに同じ材質でも、製品形状や肉厚、固定方法によって加工結果が変わることがあります。
そのため、加工条件を決める際には、過去の経験だけではなく、実際の形状を見ながら判断する必要があります。
金属加工でも同じです。
工具の選択。
加工する順番。
材料の固定方法。
切削条件。
どの段階で寸法を確認するか。
さまざまな要素を組み合わせながら、求められる形状や精度を目指します。
最初の方法でうまくいかなければ、条件を変更します。
原因を確認し、別の方法を試します。
こうした試行錯誤は、一見すると遠回りに見えるかもしれません。
しかし、未知のものを形にする研究開発では、この確認と改善の繰り返しこそが重要です。
一度の試作で見つかった問題が、次の設計変更につながることもあります。
加工してみたことで、材料変更の必要性が分かることもあります。
実際に形にすることで、それまで見えていなかった課題が具体的になります。
つまり試作品には、完成品をつくるためだけではなく、「分からないことを確認する」という役割もあります。
(株)アリスでは、研究開発現場から生産現場まで、樹脂試作、金属試作、治具製作、生産設備部品など、さまざまなものづくりに取り組んでいます。
前例が少ないからこそ、まず考える。
できる方法を試す。
結果から次の方法を考える。
そうした積み重ねによって、未知の形状や新しい開発テーマを実際の試作品へ変えていくことが、開発試作に求められる大切な役割だと考えています。