研究開発では、試作品を早く変更できることにも価値がある
研究開発では、設計した形状を試作品として製作し、その結果を確認しながら次の開発段階へ進みます。
しかし、一度製作した試作品が、そのまま最終的な形状になるとは限りません。
実験や評価によって新しい課題が見つかり、形状や材質、寸法を変更する必要が生じることがあります。
このような開発段階では、試作品そのものの完成度だけでなく、変更に対応しやすい製作方法を選ぶことにも意味があります。
例えば、新しい機構を検討するために樹脂部品を製作する場合を考えてみます。
最初の試作では、部品の基本形状や組み立て状態を確認し、次の試作では接触部分の形状や取り付け位置を変更することがあります。
この段階で専用金型を製作すると、形状変更のたびに金型の修正が必要になる場合があります。
一方、切削加工であれば、形状や加工箇所によっては、CADデータや加工プログラムを変更することで、次の試作品を製作できます。
もちろん、切削加工にも形状や材質による制約があり、すべての変更に簡単に対応できるわけではありません。
それでも、設計変更が繰り返される開発初期には、切削加工が合理的な選択肢になることがあります。
また、試作品を変更する際には、何を変更して、何を変更しないのかを明確にすることが大切です。
例えば、材料と形状を同時に変更した場合、評価結果が変わっても、どちらの変更が影響したのか判断しにくくなることがあります。
研究開発では、比較する条件を整理し、変更の目的を明確にすることが重要になります。
株式会社アリスでは、研究開発に関わる試作加工において、お客様が何を確認しようとしているのかを理解することを大切にしています。
外観の確認を目的とする試作品なのか、組み立てや動作の確認を目的とするものなのか、実際の使用条件に近い状態で性能を評価するものなのか。
目的によって、求められる材料や精度、加工方法は変わります。
また、試作品の一部分だけを変更する場合には、既存部品を追加加工できるかどうかも検討する必要があります。
追加加工によって対応できれば、新しく製作するよりも材料や時間を抑えられる可能性があります。
ただし、既存部品の固定が難しい場合や、加工によって強度や精度が損なわれる場合には、新規製作の方が適切なこともあります。
重要なのは、変更内容に合わせて合理的な方法を選ぶことです。
研究開発では、一度で完成させることだけでなく、得られた結果を次の試作品へ反映できることにも価値があります。
株式会社アリスは、設計変更や試行錯誤を伴う開発の流れを理解し、その段階に応じたものづくりを大切にしています。