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災害のたびに、神様は増えていったのか

2014.08.20

人間は、新しい恐怖に出会うと、それに名前を付けます。

海が荒れる。

海の神を祀る。

山が噴火する。

山の神を鎮める。

疫病が流行る。

疫病を鎮める神を祀る。

雷が落ちる。

雷の神を恐れる。

災害の種類だけ、神様が増えていったようにも見えます。

でも実際には、一つの神がいくつもの性格を持つ場合もあります。

鹿島の神は武神として知られていますが、要石の伝承では地震を
鎮める神でもあります。

浅間大神は富士山そのものへの畏れと結び付き、噴火を鎮める存在として
祀られてきました。

つまり神の性格は、人間の暮らしによって増えていきます。

神様が先にいて御利益を決めたというより、人間がその土地で困ったこと、恐れたこと、
願ったことが神の性格へ重なっていった。

そう考えると神社の由緒がもっと人間臭くなります。

雨が降らない。

「雨を降らせてほしい」

洪水になった。

「水を止めてほしい」

船が帰らない。

「無事に戻してほしい」

地震が起きた。

「もう揺れないでほしい」

祈りとは、昔の人の日記のようなものかもしれません。

文章には残さなかった。

でも何を恐れ、何を願ったのかは、神の性格として残った。

神様を調べると、昔の人間の暮らしが見えてくる。

私はそこが面白いと思います。

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