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なぜ日本では「一族」という意識が強くなったのか

2013.10.18

最初から、日本人が血筋ばかりを気にしていたわけではない。

私はそう考えています。

縄文の暮らしでは、

誰の子か。

どの家か。

ということ以上に、

誰と一緒に暮らしているか。

何ができるか。

どう助け合うか。

こちらの方が大切だった。

でも農耕が始まると、社会は少しずつ変わります。

田んぼがある。

水路がある。

倉がある。

道具がある。

技術がある。

それらは、一年で終わるものではありません。

次の世代へ残していく必要がある。

そこで、

誰が継ぐのか

が重要になる。

親から子へ。

家から家へ。

仕事も土地も技術も受け継がれる。

最初は、それが一番合理的だったのでしょう。

鉄を扱う家。

焼き物を作る家。

祭祀を担う家。

水を管理する家。

船や交易を得意とする家。

同じ仕事を何代も続ければ、技術も人間関係も残せる。

ところが、ここで少しずつ意味が変わる。

最初は、

できるから、その家が担う。

だった。

それが、

その家だから担う。

へ変わる。

そして土地や財産や政治的な力まで一緒に受け継がれるようになると、

一族そのものが力を持つようになる。

私は、一族意識が強くなった理由は、ここにあると思っています。

血を大切にしたかったから始まったのではない。

役割や財産を継承する必要があったから、血縁が重要になった。

そこから、

家柄。

血筋。

氏。

一族。

という考え方が強くなっていった。

便利な仕組みだった。

でも、その仕組みが固定されると、

「何ができるか」より、

「どの一族に生まれたか」

が大切になっていく。

一族意識は、日本人が最初から持っていたものではない。

社会が大きくなり、継承するものが増えた結果、必要になっていった考え方。

私は、そう見ています。

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