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昔の人は「自然に勝とう」としていたのか

2014.08.22

現在は、川を堤防で囲います。

海には防潮堤を造ります。

山には砂防ダムを造る。

自然を制御しようとします。

でも昔の人には、そこまで大きな力はありません。

だから自然を完全に押さえ込むのではなく、避ける、逃がす、受け流すという
発想も必要だったでしょう。

川があふれる場所には家を建てない。

高い場所へ神社を置く。

洪水の水を逃がす土地を残す。

山の森を切らない。

危険な場所を神域にする。

そこへ人を入れない。

もしそうした知恵が実際に祭祀や禁忌へ組み込まれていたなら、「神様を恐れる」
という行為は非合理どころか、かなり合理的です。

理由を知らない子孫でも、

「神様の森だから切るな」

と言われれば守る。

結果として水源が残る。

斜面も守られる。

千年前の人が科学用語を知らなくても、経験から知っていることはあります。

それを神話や禁忌にして渡した。

そう考えると、昔の信仰を見る目が少し変わります。

自然に勝つのではなく、自然の機嫌を読みながら暮らす。

日本の古い祭祀には、そういう感覚がかなり残っているのかもしれません。

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