大きく変えるより、昨日より少し前へ進む。
変化の速い時代では、「変わらなければならない」という言葉をよく耳にします。
新しい設備を導入する。
新しい仕組みへ変える。
これまでの方法を大きく見直す。
必要な場面では、大きな変化も重要です。
しかし、ものづくりでは、変えること自体が目的になってはいけないと考えています。
品質や納期を支えている方法を、理由もなく大きく変えれば、かえって不安定になる可能性があります。
今まで積み上げてきた経験を捨てて、新しい方法へ一気に切り替えることが、必ずしも良い結果につながるとは限りません。
(株)アリスでは、大きな変化を急ぐよりも、「昨日より少しでも前進すること」を大切にしています。
例えば、加工時間を半分にすることは簡単ではありません。
しかし、段取りを少し整理して、5分短くすることはできるかもしれません。
不良を一度にゼロにすることは難しくても、確認する工程を一つ加えることで、見落としを減らせるかもしれません。
難しい加工をいきなり完成させることはできなくても、テスト加工によって成立する条件を一つ見つけることはできます。
小さな改善は、目立ちません。
その日のうちに大きな成果として見えないこともあります。
しかし、無理なく続けられる改善には強さがあります。
一つの方法を試す。
結果を見る。
良ければ残す。
合わなければ元に戻すか、別の方法を考える。
この繰り返しであれば、品質を大きく崩さずに前へ進むことができます。
研究開発や開発試作も、同じ考え方です。
一回の試作ですべてを完成させることより、評価と修正を繰り返しながら目的へ近づけていくことのほうが多くあります。
一つの寸法を見直す。
材質を変える。
形状を少し修正する。
加工条件を調整する。
小さな変更を積み重ねることで、製品の完成度は高まっていきます。
人の成長についても同じだと思います。
昨日できなかったことが、一つできるようになる。
昨日より早く相談できる。
昨日より少し広い範囲を見て仕事ができる。
そうした小さな変化も、確かな前進です。
(株)アリスでは、毎日大きな成果を求めているわけではありません。
昨日と同じように見える一日でも、何か一つ学び、何か一つ改善し、次へ残す。
その繰り返しを大切にしています。
大きな成長は、ある日突然生まれるものではなく、小さな前進が積み重なった結果として現れることが多いものです。
昨日より少し良くする。
今日の経験を、明日へつなげる。
その地道な繰り返しによって、(株)アリスは研究開発から生産現場までを支えるものづくりを、これからも一歩ずつ進化させていきたいと考えています。