同じ仕事を繰り返すと、見えるものが変わってくる。
同じ作業を毎日繰り返すことを、単調だと感じることもあると思います。
私も、仕事の一つひとつだけを見れば、単純な作業が多いと感じます。
バリを取る。
製品を磨く。
寸法を測る。
図面を見る。
メールを確認する。
注文内容を入力する。
どれも、一度だけを見れば特別な仕事には見えないかもしれません。
でも、同じ仕事を何度も経験していると、少しずつ見えるものが変わってきます。
例えば仕上げ加工なら、最初は言われた場所のバリを取ることに集中します。
慣れてくると、
「ここは削りすぎないほうがいい」
「この部分は傷が付きやすい」
「いつもと少し仕上がりが違う」
と感じるようになります。
営業事務でも、最初は教わった通りに入力するところから始まります。
さまざまな仕事へ関わっているうちに、
「この納期は先に確認しておいたほうがいい」
「この内容は製造にも伝えておこう」
と気づくことが増えてきます。
CAD/CAMや機械加工の経験が長くなれば、図面を見ただけで加工するときの注意点が思い浮かぶこともあります。
それは、特別な能力が突然身についたのではなく、過去に似た仕事を何度も経験してきたからだと思います。
私は、ここに仕事の面白さがあると思っています。
同じ作業をしていても、自分の見方が変わる。
昨日までは気づかなかったことに気づく。
言われてから動いていたことを、自分で考えて動けるようになる。
そうなると、同じ仕事でも中身が少しずつ変わってきます。
(株)アリスでも、単純な作業だから価値が低いとは考えていません。
むしろ、その基本的な仕事をどれだけ丁寧に経験してきたかが、その後の判断につながることがあります。
平凡に見える作業を、考えながら繰り返す。
その中で少しずつ違いが分かるようになる。
そうして積み重ねたものが、いつかその人なりの技術や仕事の進め方になっていくのだと思います。