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傷をつけたくないワークのために、治具の材料から考える

2013.02.06

製造現場で使用する治具には、位置を決めるもの、固定するもの、検査するものなど、さまざまな役割があります。

形状や寸法だけでなく、

「製品に傷をつけたくない」

という条件が重要になることもあります。

特に、塗装品、樹脂製品、外観部品などを扱う治具では、治具そのものが製品を傷つけてしまっては意味がありません。

硬い材料だけが正解ではない

治具というと、金属や硬質樹脂を使うイメージがあります。

しかし、ワークを保護することが目的なら、硬い材料が必ずしも最適とは限りません。

たとえば、

樹脂治具でも傷がつく。

当たりを柔らかくしたい。

複雑な形状に沿わせたい。

こうした場合には、PEフォームなどの柔軟な材料を使う方法もあります。

材料を柔らかくすることで、ワークへの当たりを弱くできる場合があります。

材料だけでなく加工方法も考える

柔らかい材料を使えば解決するわけでもありません。

厚みのあるフォーム材を複雑な形状に加工する場合、一般的な樹脂切削加工とは違う注意点があります。

材料がたわむ。

固定しにくい。

刃物によって形状が崩れる。

必要な寸法精度と柔らかさのバランスを取る必要があります。

だから、

「この材料が良さそう」

で終わらせず、

実際に加工できるのか。

使用時に形状を維持できるのか。

交換しやすいか。

繰り返し使用できるか。

まで考えます。

治具は、使う現場まで考えてつくる

治具は単体で完成する製品ではありません。

誰かが現場で使います。

ワークを置く。

取り外す。

繰り返し使用する。

そのため、図面寸法だけでは判断できないことがあります。

使いにくい位置に段差がないか。

作業者が扱いやすいか。

ワークの出し入れで傷がつかないか。

破損したときに作り直せるか。

実際に使う場面を考えながら製作することが大切です。

治具製作から見える仕事の考え方

治具を製作する仕事では、

形をつくること。

材料を選ぶこと。

加工方法を決めること。

現場で使えること。

このすべてがつながっています。

一つの条件だけで材料や加工方法を決めることはできません。

品質、コスト、納期、使用方法を見ながら、その案件に合う方法を考えます。

今振り返ると、治具製作で積み重ねてきたこうした判断は、現在の(株)アリスが大切にしている「加工することが目的ではなく、使えるものをつくる」という考え方につながっています。

研究開発の評価治具でも、生産現場で毎日使う治具でも、まずは何に困っているのかを確認する。

そこから材料と形状、製作方法を考える。

治具製作では、その最初の確認がとても大切です。

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