一社でできない仕事を、協力して実現する
ものづくりの仕事では、一つの会社だけですべてを解決できるとは限りません。
必要な加工設備がない。専門的な技術が必要になる。複数の材料や加工方法を組み合わせなければならない。
そんな仕事もあります。
しかし、自社でできないことがあるからといって、その仕事を実現できないとは限りません。
例えば、一つの生産設備用治具を製作する場合を考えてみます。
金属部品の切削加工、樹脂部品の製作、表面処理、購入部品の手配など、複数の工程が必要になることがあります。
それぞれの工程を一社で対応できる場合もありますが、専門技術を持つ会社と分担した方が適していることもあります。
金属加工を得意とする会社。
樹脂加工を専門とする会社。
表面処理に対応できる会社。
それぞれの技術を組み合わせることで、一つの製品として完成させることができます。
ただし、複数の会社が集まれば、自動的に仕事がうまく進むわけではありません。
必要な品質、寸法、納期、工程の順番などを共有しなければ、それぞれが優れた技術を持っていても問題が起きることがあります。
例えば、表面処理を行う部品では、処理前と処理後の寸法や表面状態を考える必要があります。
組み立てる部品同士の関係も重要です。
自分の担当工程だけを考えるのではなく、次の工程で何が必要になるのかを理解することが大切になります。
また、協力会社に仕事をお願いするときには、図面を渡すだけで十分とは限りません。
どのような用途で使う部品なのか。
どの部分が重要なのか。
お客様が何を優先しているのか。
そうした情報を伝えることで、製作方法について新しい意見をもらえる場合もあります。
自分たちが知らなかった技術や工法を教えてもらうこともあります。
(株)アリスは、自社加工と国内協力会社の技術を組み合わせながら、樹脂・金属・ゴムなどのさまざまな製作案件に関わっています。
必要な技術がなければ、それを持つ会社を探す。
分からないことがあれば、専門知識を持つ人に聞く。
一社では対応が難しい仕事でも、必要な人や技術がつながることで、実現できる可能性が広がります。
もちろん、協力会社に製作を依頼したからといって、引き受けた仕事の責任がなくなるわけではありません。
お客様との打ち合わせから、製作方法の検討、品質や納期の確認、完成までの調整など、仕事全体を考える必要があります。
自社ですべてを抱え込むことが、会社の強さだとは考えていません。
自分たちの得意なことを活かし、足りない部分は周囲と協力して補う。
それぞれの技術や経験を組み合わせ、お客様が実現したいものづくりにつなげる。
そうした仕事の進め方を、これからも大切にしていきたいと思っています。