人間は災害のあと、同じ場所へ戻る
2014.08.17
大きな災害が起きたら、そこから離れればいい。
頭ではそう思います。
でも人間は、そう簡単には土地を捨てません。
そこに田畑がある。
墓がある。
神社がある。
家族の記憶がある。
漁場がある。
水がある。
生活そのものがあります。
洪水が起きても戻る。
津波が来ても戻る。
噴火しても戻る。
そして次は少し高い場所に家を建てる。
堤を作る。
水路を変える。
神を祀る。
災害を忘れない祭りを始める。
これを何世代も繰り返します。
だから日本の古い土地は、自然が安全だったから人が住み続けた
のではありません。
危険を知りながら、それでも暮らせる形へ変えてきた。
河内湖もそうです。
香取海もそう。
印旛沼もそう。
水は人を苦しめます。
でも同時に、人を食べさせ、移動させ、豊かにします。
だから逃げるだけではなく、水と付き合う方法を考えた。
堤防。
水路。
盛土。
祭祀。
禁忌。
地名。
全部が、水と暮らした人間の知恵だったのかもしれません。
日本の風景は、自然だけが作ったものではない。
人間が災害を受け、そのたびに直した跡でもあります。
新着記事
人気記事
カテゴリー
アーカイブ