新しい技術は、試すことで理解が深まる
ものづくりの世界では、次々と新しい技術が生まれています。
工作機械、切削工具、測定機器、CAD/CAMなど、技術の進歩によって仕事の進め方も変わってきました。
しかし、新しい技術について説明を聞いたり、資料を読んだりするだけでは、実際にどこまで使えるのか分からないことがあります。
私自身、汎用工作機械による加工や組み立て、生産技術に関わる仕事を経験してきました。
その後、製造設備や治具、機械部品などに関わる中で、CAD/CAMやCNC工作機械といったデジタル技術の可能性を感じるようになりました。
ただ、便利そうだからという理由だけで、新しい方法をすべての仕事に当てはめることはできません。
例えば、樹脂部品を製作する場合でも、形状、材質、数量、寸法精度によって適した加工方法は異なります。
CAD/CAMを使用することで加工経路を作成しやすくなる仕事もあれば、汎用機械を使った方が効率的な仕事もあります。
新しい技術が優れているかどうかと、今回の仕事に適しているかどうかは、別の問題です。
だからこそ、実際に試してみることには意味があります。
小さな加工から始め、結果を確認する。
想定していた精度が得られるのか。
加工時間はどう変わるのか。
工具や材料への影響はないのか。
そうしたことを一つずつ確かめることで、技術の特徴が分かってきます。
もちろん、試した結果、従来の方法の方が適していると判断することもあるでしょう。
それも大切な経験です。
新しい方法を採用することだけが、学ぶことではありません。
なぜ使えるのか。どんな条件では使いにくいのか。
その違いを理解することで、次の仕事の選択肢が増えていきます。
(株)アリスは、樹脂加工、金属加工、ゴム加工など、自社加工と国内協力会社の技術を組み合わせながら、研究開発から生産現場までのものづくりに関わっています。
自社にない技術や設備が必要な場合には、それを持つ専門会社と協力することもあります。
新しい技術を知ることは、自社の設備を増やすことだけではありません。
どこに、どのような技術があり、どんな仕事に活かせるのかを理解することも大切です。
知らない技術を最初から否定せず、まず学び、必要であれば試してみる。
その結果を確認し、次の仕事に活かす。
そうした積み重ねが、ものづくりの可能性を少しずつ広げていくと考えています。