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図面の向こうにある、仕事の目的を知りたい。

2016.03.11

一つの部品から始まる、お客様とのものづくり。

ものづくりのご相談は、一枚の図面や一つのデータから始まることがあります。

材質、寸法、数量、希望納期。

製作に必要な情報がそろっていれば、加工方法を検討し、見積りを行い、製作へと進むことができます。

けれども、図面だけでは見えてこないこともあります。

その部品は、どのような製品に使われるのでしょうか。

何を確認するための試作品なのでしょうか。

なぜ、その材質や寸法が必要なのでしょうか。

こうした背景を知ることで、ものづくりの進め方が変わる場合があります。

形状が同じでも、目的が違えば考え方も変わる。

例えば、同じ形状の樹脂部品でも、外観を確認するための試作品と、実際に機械へ組み込んで動作を検証する部品では、重視すべき条件が異なります。

外観確認が目的なら、色や表面の仕上がりが重要になるでしょう。

機能を検証するのであれば、材質の特性や寸法精度、組み合わせる相手部品との関係も重要になります。

また、開発の初期段階であれば、仕様が変更されることを前提に、製作方法を検討した方がよい場合もあります。

図面に書かれた情報を正確に読み取ることは、ものづくりの基本です。

そのうえで、何のために必要なのかを知ることができれば、より目的に合った提案や判断につながります。

打ち合わせは、答え合わせではない。

お客様との打ち合わせでは、必ずしも最初から完成された答えがあるわけではありません。

開発途中のため、まだ仕様が決まっていない。

実験結果によって、形状や材質を変更する可能性がある。

予定している加工方法で、必要な精度が得られるかわからない。

そんな段階でご相談いただくこともあります。

私たちは、お客様の考えを伺いながら、製作する側として気づいたことをお伝えします。

加工上の問題があれば、その理由を説明する。

別の方法が考えられるなら、選択肢としてお伝えする。

判断できないことは、その場で無理に答えを出さず、確認する。

打ち合わせは、単に製作条件を受け取る場所ではありません。

お客様と製作する側が、それぞれの知識や経験を持ち寄り、仕事の方向を具体的にしていく大切な時間です。

部品をつくることが、最終目的とは限らない。

試作品が完成しても、お客様の開発が終わるとは限りません。

その部品を使って実験を行い、結果を確認し、必要であれば設計を変更する。

再び試作を行い、検証を重ねる。

そうした工程を経て、新しい製品や技術が形になっていきます。

(株)アリスが担当するのは、その長い開発工程の一部分かもしれません。

しかし、私たちが製作した部品が、次の実験や判断に使われるのであれば、その役割は決して小さくありません。

大切なのは、加工した部品を納めることだけではなく、その部品がお客様の目的を果たせること。

図面の向こうにある仕事の目的まで関心を持つ。

そこから、私たちのものづくりは始まります。

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