樹脂の種類が変われば、加工の考え方も変わる
プラスチック加工と一言でいっても、使われる樹脂材料は一種類ではありません。
さまざまな種類があり、それぞれ性質が違います。
硬い材料。
柔らかい材料。
滑りやすい材料。
透明な材料。
熱に強い材料。
薬品に強い材料。
電気を通しにくい材料。
高い強度を持つ材料。
用途に合わせて、材料が選ばれます。
そして材料が変われば、加工するときの考え方も変わります。
同じ形の部品だからといって、同じ条件で加工できるとは限りません。
削ったときに切りくずがどのように出るのか。
加工熱がどのくらい影響するのか。
工具によって欠けやすくないか。
固定したときに変形しないか。
加工後に反りが出ないか。
材料ごとに注意するところがあります。
たとえば、柔らかい樹脂では、強く固定すると材料が変形することがあります。
その状態で加工し、治具から外すと寸法が変わってしまう場合があります。
反対に、硬くて割れやすい材料では、加工するときの力や工具の入り方によって欠けが発生することがあります。
透明な材料では、形や寸法だけでなく、外観を求められる仕事もあります。
用途によって考えることが変わります。
だから、材料名だけを知っていれば十分というわけではありません。
その材料をどう使うのか。
どんな形に加工するのか。
どんな精度が必要なのか。
どのくらいの数量をつくるのか。
これらを合わせて考える必要があります。
研究開発では、材料を比較するために同じ形を複数の樹脂でつくることもあります。
実際に使ってみて、どの材料が適しているか確認する。
強度を見る。
摩耗を見る。
薬品への耐性を見る。
使いやすさを見る。
材料選定そのものが、開発の一部になることがあります。
生産設備では、今まで使っていた材料から別の樹脂へ変更することで改善できる場合もあります。
寿命を延ばしたい。
軽くしたい。
滑りを良くしたい。
製品への傷を減らしたい。
ただし、別の材料へ変えることで新しい問題が出る可能性もあります。
だから、目的と使用条件を確認しながら選びます。
(株)アリスでは、「樹脂ならどれでも同じ」とは考えません。
材料には、それぞれ個性があります。
その個性を知り、加工方法を合わせ、用途に合った部品へ仕上げていく。
材料を理解することも、プラスチック加工の技術の一つです。