正解がないから、面白い。
仕事を始めるときに、完成までの道筋がすべて見えている案件ばかりではありません。
むしろ、少し難しい仕事ほど、途中で考えることが増えていきます。
図面を見た段階では問題なさそうでも、加工方法を考えると難しい部分が見えてくる。
材料を選んでみると、強度や変形について考える必要が出てくる。
試作品をつくると、実際に使う場面で別の課題が見つかる。
ものづくりでは、そんなことがあります。
予定通りに進まないことは、もちろん困ります。
納期がありますし、費用もかかります。
だから、問題が起きたこと自体を面白がっているわけではありません。
ただ、答えがまだ見えていない仕事には、考える余地があります。
なぜうまくいかなかったのか。
材料なのか。
加工条件なのか。
形状なのか。
組み立て方法なのか。
原因を一つずつ確認していきます。
必要なら加工する人だけでなく、設計担当者や材料メーカー、協力会社にも相談します。
自分たちだけでは分からないことを、分かったふりをして進めても、良い結果にはつながりません。
一度目でうまくいかなかった仕事でも、二度目になると見えるものがあります。
三度目では、さらに段取りが変わります。
加工方法だけではなく、「最初にここを確認しておけばよかった」ということも分かってきます。
そうして経験が増えていきます。
同じ仕事を繰り返しているように見えても、中では少しずつ変わっています。
以前できなかったことができるようになる。
判断が早くなる。
相談すべきところが分かるようになる。
それが仕事の面白さの一つだと思います。
最初から正解が書いてある仕事なら、その通りに進めれば終わります。
でも、実際のものづくりでは、条件を確認し、人と相談し、試しながら答えを探す仕事があります。
(株)アリスでは、そういう仕事にも向き合ってきました。
正解がないから難しい。
そして、正解がないからこそ、考えたことや経験したことが、次の仕事につながっていきます。