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なぜ日本では、壊れたものを直して使う文化が育ったのか

2013.10.26

昔の日本では、壊れたからといって、すぐに捨てるとは限りませんでした。

まず考える。

直せるか。

別の使い方ができるか。

もう一度使える形にできないか。

私は、この考え方には日本人の暮らし方そのものが表れていると思っています。

木の道具なら削り直す。

刃物なら研ぐ。

器なら継ぐ。

着物なら縫い直す。

布は小さくなっても、雑巾や別の用途に使う。

最後まで使う。

それは、物が少なかったからだけではありません。

物には、人の手と時間が入っている。

昔の人は、それをよく知っていた。

木を育てる人がいる。

切る人がいる。

運ぶ人がいる。

加工する人がいる。

仕上げる人がいる。

一つの物ができるまでに、たくさんの人の仕事が重なっている。

だから壊れた瞬間に価値がなくなるとは考えなかった。

むしろ、

直せるなら、まだ使える。

その方が自然だった。

ここにも、日本の「和」の考え方があるように思います。

壊れたものを排除するのではなく、

今あるものを生かす。

足りないところを補う。

形を変えて使う。

全部を新しくする必要はない。

私は、日本人が物を直して使った理由は、節約よりも、

使えるものを最後まで生かす

という考え方が根にあったからだと思っています。

そして、これは人にも似ています。

失敗したから終わりではない。

壊れたから価値がないわけでもない。

直せるところは直す。

使えるところを生かす。

役割を変える。

そうやって、ものも人も長く付き合っていく。

昔の日本では、

新品であることより、役に立ち続けること

の方が大切だった。

私は、それが日本の「直す文化」を育てたのだと思っています。

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