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古墳は「偉い人の墓」ではなく、地域を守る仕組みであったのではないか

2013.06.05

古墳というと、古代の権力者のお墓というイメージがあります。

もちろん、埋葬のための場所として作られた古墳はあります。

でも私は、あれだけ大きなものを作り、何世代も周囲で暮らしていた人たちが、古墳を「墓だから近づかない場所」とだけ考えていたとは思いません。

古墳の周りには水があります。

森があります。

田畑があります。

少し高い場所なら、遠くまで見渡すこともできます。

古墳そのものが地域の目印になっていた可能性もあります。

「大きな丘の向こうが隣の集落」

「森のある古墳まで行けば水場がある」

そんな使われ方があっても不思議ではありません。

また、古墳の周りに木が残されていれば、強い日差しを避けることができます。

木の実や枝を得ることもできます。

鳥や小さな動物が集まる場所にもなります。

水辺があれば農業にも役立ちます。

そう考えると、古墳は死者のためだけの場所ではなく、生きている人の
暮らしの中にも存在していたのではないでしょうか。

さらに大きな土を盛り、周囲に濠を作るには、かなりの土木技術が必要です。

土をどこから運ぶか。

崩れないようにどう積むか。

水をどこへ流すか。

雨が降った時にどうするか。

古墳づくりそのものが、地域の土木技術を高める仕事だった可能性もあります。

そして完成した後も、その地形を別の用途に使えます。

高い場所は見張りや目印になります。

濠は水を蓄えることができます。

森は風や水の流れを和らげることもあります。

私は、古墳を「誰の墓か」だけで見るよりも、

「この場所は、その後の人たちの暮らしにどう使われたのか」

と考える方が面白いと思っています。

尊敬する地域を発展させて、人々に貢献した亡くなった人を大切にする場所でありながら、
生きている人の暮らしも支える。

古墳は、そんな地域の大きな共同施設でもあったのではないでしょうか。

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